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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.83

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.83
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.83


配信数:約5750 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■9月・10月の関連イベント
●今回のトピック~企業活動における知財マネジメントの重要性
★HP http://www.techno-producer.com/

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●「MBAクリティカル・シンキング」グロービス・マネジメント・インスティチュート

言わずと知れたグロービスのテキスト。本テキストで取り上げられている「クリティカル
シンキング」は、問題を構造化して分析する、あるいは解決手段も構造化によりもれなく
検討する手法なのですが、ポイントは

・イシューをおさえる
・感度のいい切り口を考える
・手を動かしながら考える
・言葉の定義を確認する
・再チェックを怠らない
・立場を変えて考える

辺りにあるようです。興味ある方は是非。

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本メールマガジンは、エンジニアの方々、知財担当者、教育担当者の
方々にちょっとしたお役立ち情報を届けます。
・バックナンバー http://technoproducer.blog84.fc2.com/

お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。


また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成にあたられている方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ、
ご一読ください。

★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php


お知り合いの方や技術者の方に、是非ご転送、ご紹介下さい!

お願いします!



///////9月・10月の関連イベント情報///////

★イノベーション・ジャパン2011-大学見本市
本年も、国内最大の技術シーズマッチングイベント「イノベーション・ジャパン」が9月に
開催されます。

・日 時:9月21日(水)~22日(木)
・会 場:東京国際フォーラム(東京・有楽町)
・入場料:無料

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.innovation-japan.jp/

なお、21日(水)11:00-12:00に、「国際標準化と事業戦略」の著者 小川紘一氏より、
「アジアの成長と共に歩む日本型イノベーションシステム-「技術」と「知」を国際競争力に結び
つける仕組みの構築に向けて-」と題した講演があります。


★「先読み」と「サプライチェーン特許」にもとずく技術・知財戦略の立て方・考え方
 本セミナーでは、携帯端末用通信モジュールで圧倒的なシェアと高収益を誇るクアルコムの
事例を中心に、長期間にわたり高収益を確保するために必要な戦略の立て方のほか、従来の
経営学のフレームワーク(3C、5Fなど)に知財戦略を組み込み、具体的な活動に落としこむ
ための考え方、市場戦略に知財戦略を組み込むための考え方、を紹介する。

・日 時:9月27日(火)13:00~17:00
・会 場:産業科学システムズ会議室(東京・飯田橋)

詳細、お申し込みはこちら。
http://203.138.80.46/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20110927-0011&date=201109


★日中大学フェア~世界に羽ばたく中国の大学との新たなパートナーシップの構築に向けて
 日中の出展大学がブース展示によりそれぞれの大学交流、研究交流、産学連携、人材交流、
留学 促進に係る活動を出展、紹介する「フェア」と、日中の大学、産業界などのトップレベル
の方々による講演とパネルディスカッションを行う「フォーラム」からなる、題記イベントが
開催されます。

・日 時:10月9(日)~11日(火)
・場 所:池袋サンシャインシティ

詳細、お申し込みはこちら。
http://sino-japan.univff.com/


★日米知財裁判カンファレンス
 日米の知財専門家、裁判官による各種ディスカッション、模擬法廷が開催されます。

・日時 10月26日(水)、27日(木)
・会場 ホテルオークラ東京

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.ilcc.com/judicial_conference/program_ja.html



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■企業活動における知財マネジメントの重要性―クローズドとオープンの観点から
〔研究会報告〕コンピュータ産業研究会 2009 年12月9日より

これからしばらく、皆様と一緒に、赤門マネジメント・レビュー9巻6号(2010年6月)
に掲載されました題記講演録を、読み進めていきたいと思います。

全文は、以下からDLできます。
http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR9-6.html

今回は、「2. 知財戦略の変化―クローズドとオープンの観点から」の「(1) クローズド
からオープンへ」を読んでみたい。前回に引き続き、後半を取り上げる。


徹底した先行技術調査を通じて、先行技術を乗り越える開発の方向性をつかむ、とする
キヤノン知財戦略の具体論が書かれている。


まず、何のために調査を行い、それをどう生かしているのか。

「知的財産戦略について具体的にみると、まず、キヤノンは特許調査で、先行技術の全貌
を把握しています。それによって、「先行特許の権利の壁」を乗り越える新技術開発の方
向性を掴むことができ、集中的研究開発費投資が可能になります」

最初から明確に「権利の壁」を意識した研究開発を行い、徹底した研究開発投資で強い技術、
権利の取得を目指している、ということになります。


「詳しく見ると、まず、「徹底した研究開発投資」と「得意分野での強い特許網構築」を
行い、それをテコに、他社から「弱い特許分野の事業」にかかわる特許を補完しています」

また、取得した権利を元にクロスライセンスを行い、「弱い特許分野」の補完を行っている、
としています。

インクジェットプリンタの普及に伴い、広範なクロスライセンスでデファクト・スタンダードを
目指す戦略に移っていく様子を示したのが、図8です。

次回は「(2)効率の良い知財マネジメント―パテントポートフォリオ」から、具体的な知財
活動を見ていくことにしましょう。


P.S.
上記論文の著者である菅田氏は、現在以下のコラムを執筆しておられます。こちらもぜひご参照
ください。

「どうなる!? 日本の有機EL技術」@IT MONOist

例えば連載前半のP2に、以下のような興味深い記載があります。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1109/09/news004_2.html

「2009年6月に、LGは出光興産と有機ELで戦略的提携を締結していることもあり、2010年6月、
出光興産がLG傘下の有機EL特許管理会社グローバル オーレッド テクノロジー(Global OLED)
に32.73%出資しています。この一連の動きは、出光興産にとっては、有機EL材料供給メーカー
として、将来需要を自社に囲い込むための投資であり、LGにとっては、高性能有機EL材料と
その知的財産権確保の布石ととらえることができます。」

特許戦略を市場戦略にいかに組み込むか、各社様々な取り組みが始まっています。



■知的財産学習用DVDの紹介~「知的財産概論と情報検索」「現場感覚を反映した著作権」

山口大学 技術経営研究科 木村友久教授による知的財産の講義がDVDになりました。
実際の事例を交えて、楽しく学べるDVDになっています。

例えば「知的財産概論と知的財産情報検索」では、あの有名な「くるりんポイ」排水口を
取り上げ、

・関連する特許にどのようなものがあるか
・類似、競合商品とその特許
・開発の経緯はどの様になっているのか、課題はなにか

など、実際の特許を調べ、一つ一つ読み解いて行きます。中小企業での知財の活用事例
なども分かりやすくとりあげられており、中小企業の経営者、士業の方にも参考になる
でしょう。

もちろん、「知的財産とは」「特許とは」という基礎的な内容からすべて網羅されている
ため、初学者、若手技術者でも安心して学ぶことが出来ます。


また「現場感覚を反映した著作権」では、一見複雑な著作権の各内容を分かりやすく
解説した上で、GPL問題や音楽に関する事例などを、実務の観点から幅広く取り上げた、
まさに「現場感覚」で実務的な教材になっています。

詳細、お問い合わせ、お申し込みは、以下。
http://www.techno-producer.com/docs/yamaguchi_dvd_101116.pdf


」」」」」」」」」」」
「あなたは、葛藤を避けたい、という思いに囚われていませんか:朝の質問」


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★コラム:ビジネスと知財
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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.82

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.82
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.82

    
 配信数:約5700 配信実績:2008年8月19日より隔週発行 
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■9月・10月の関連イベント
●今回のトピック~
★HP http://www.techno-producer.com/

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●「使える読書」齋藤 孝

3色ボールペン読書法で有名な斉藤氏が、本を紹介しながら、読書のコツを明かす。

1.使えるフレーズをパクル
2.要約・概念化する
3.限られた時間で読む

など、読書のコツを「実際に使って」書かれた「本の本」。

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///////9月・10月の関連イベント情報///////


★企業経営における実践的知財戦略~企業の命運を左右する知的財産活動のポイント~
 企業ごとに経営環境も、経営戦略も異なることを前提に、どういった組織で、知財戦略を
どのように描くのか、また、それを実践するために何をすればいいのかを、事例を紹介しな
がらの、具体的な紹介があります。

・日 時:9月7日(水) 13:30~17:00
・会 場:国立大学法人大阪大学中之島センター 7階セミナー室
     大阪市北区中之島4-3-53
・主 催:一般社団法人大阪発明協会
・講 師:青木 潤 氏(パナソニック(株)IPRオペレーションカンパニー
     ライセンスC 法務2T チームリーダー 弁理士)
・参加費:有料
・定 員:50名

詳細は以下のURLをご覧下さい
http://www.jiiiosaka.jp/kigyokeieiH23.pdf


★「知っておきたい中国特許の調べ方、出願の勘所、拒絶対応のコツ」
 特許担当者・技術者にとって今後、中国特許を調べて読みこなし、中国特有の制度を
理解しながら出願する知識は欠かせないものとなります。

数年前までは、「中国で特許を取得しても保護されない」という声が多くありました。
しかし、現状は大きく変わっています。司法による特許の保護レベルは、先進国に引け
をとらない水準に達しました。その結果、出願件数が激増し、2010年の出願件数は日本
を抜いて米国に次ぐ世界第2位へと浮上し、知財訴訟件数は遂に4万件を突破しました。

知的財産部員および技術者の方で、中国出願の基礎を学びたい方はぜひ。

・日 時:9月15日(木)13:00~17:00 
・会 場:マイドームおおさか 8階 第1,第2会議室
・アクセス:http://www.mydome.jp/access/
・主 催:河野特許事務所

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.knpt.com/contents/seminar/2011.09.15/2011.09.15.html


★「発明者に学ぶ、発明アイデア発掘術」
 大阪発明協会主催で、著名な発明家の方から、題記講演があります。大嶋氏は著書「ひらめき力
の育て方」でも、そのユニークな発想法と、手ぶれ補正技術の発明、開発の経緯について、詳しく
解説しておられます。

・日 時:9月16日(金)13:30~16:30
・場 所:大阪大学中之島センター

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.jiiiosaka.jp/ideahakkutsuH23.pdf


★イノベーション・ジャパン2011-大学見本市
本年も、国内最大の技術シーズマッチングイベント「イノベーション・ジャパン」が9月に
開催されます。

・日 時:9月21日(水)~22日(木) 
・会 場:東京国際フォーラム(東京・有楽町)
・入場料:無料

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.innovation-japan.jp/

なお、21日(水)11:00-12:00に、「国際標準化と事業戦略」の著者 小川紘一氏より、
「アジアの成長と共に歩む日本型イノベーションシステム-「技術」と「知」を国際競争力に結び
つける仕組みの構築に向けて-」と題した講演があります。


★「先読み」と「サプライチェーン特許」にもとずく技術・知財戦略の立て方・考え方
 本セミナーでは、携帯端末用通信モジュールで圧倒的なシェアと高収益を誇るクアルコムの
事例を中心に、長期間にわたり高収益を確保するために必要な戦略の立て方のほか、従来の
経営学のフレームワーク(3C、5Fなど)に知財戦略を組み込み、具体的な活動に落としこむ
ための考え方を紹介する。

・日 時:9月27日(火)13:00~17:00
・会 場:産業科学システムズ会議室(東京・飯田橋)

詳細、お申し込みはこちら。
http://203.138.80.46/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20110927-0011&date=201109


★日中大学フェア~世界に羽ばたく中国の大学との新たなパートナーシップの構築に向けて
 日中の出展大学がブース展示によりそれぞれの大学交流、研究交流、産学連携、人材交流、
留学 促進に係る活動を出展、紹介する「フェア」と、日中の大学、産業界などのトップレベル
の方々による講演とパネルディスカッションを行う「フォーラム」からなる、題記イベントが
開催されます。

・日 時:10月9(日)~11日(火)
・場 所:池袋サンシャインシティ

詳細、お申し込みはこちら。
http://sino-japan.univff.com/


★日米知財裁判カンファレンス
 日米の知財専門家、裁判官による各種ディスカッション、模擬法廷が開催されます。

・日時 10月26日(水)、27日(木)
・会場 ホテルオークラ東京

詳細、お申し込みはこちら。
http://www.ilcc.com/judicial_conference/program_ja.html



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■参考記事のご紹介~「ONDECK 黒船特許の正体」
今回も、知財戦略は少しお休みさせて頂き「いかにして権利を取るか」ということに関する
興味深い記事を紹介させて頂きます。

http://on-deck.jp/ 内の【連載】「黒船特許の正体」

例えば7月21日号の「アップルの日本語カタカナ変換に関する技術」。皆さんも、iPhone等を
お使いであれば、この技術を使っておられるかも知れません。


「この出願は、アップルにしては珍しい日本語のカタカナ変換に関する技術であり、発明者は
日本と米国に在住する2名の日本人のようである。
例によって、この出願(特開2011-
165369)は分割出願で審査がなされていない状態である。しかし、この親出願
(特表2005-538428)からは今回取り上げた出願の他に、もう一つの別の分割出願
(特開2007-220138)がされており、こちらは既に特許となっている
(特許4286299)。」

今回は、分割出願とその意味(有用性)について触れています。

「特許になっている内容は、今回のテーマの案件にほぼ近い技術となっており、要約すると、
「入力された文字列を変換する際に、通常の辞書単語と、ユーザー登録した辞書単語とを
使用頻度と接続関係の規則に基づいて形態素解析して複数の文字列候補リストを作成し、この
文字列候補リストをさらに形態素解析する」点に特徴がある。」

すでに技術的内容は、権利化されているんですね。ではわざわざ分割出願して、出願中に
しているのは、なぜなのでしょうか?

「このようにみると今回取り上げた出願は、既に別の分割出願が特許になってその目的を
達しているわけである。
 ではなぜこの分割出願を維持しているのかというと、特許出願は
特許庁に係属していれば(特許出願中であれば)、補正や出願分割制度を利用してその中から
新たに権利化することができる。つまり、出願状態をより長く保つことで、ライバル(日本の
漢字変換技術を持つメーカーやソフトハウス)が自社の技術に近づいてくるのを待ち、その
技術が明らかになったときにそれにターゲットを絞って権利化できるようにしているからに
他ならない。
これはあたかも蜘蛛の巣が飛来する昆虫を待ち伏せしている、まさにウェブ・
トラップといえるかもしれない(松倉先生のコメント)。」

なるほど。今後の他社や自社の技術開発、商品化動向を見て、権利取得、権利行使できる
余地をできるだけ残したい。だから、分割出願を使っているのですね。


詳しくは、本文をぜひご一読いただきたいのですが、こういった一つ一つの事例の「意味」を
考えることで、網として特許を押さえる、あるいは、必要な権利を上手く取る、という視点が
養われます。

身近な技術や製品に関する特許がどうなっているか、是非「一歩踏み込んで」調べてみてはいか
がでしょうか。


次回は「企業活動における知財マネジメントの重要性(第3回)」の予定です。

」」」」」」」」」」」
「成功の秘訣は、一貫した関心を持ち続けること、つまり、粘り強さである」


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