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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.114

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.114
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.114


配信数:約6100 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■12月以降の関連イベント

●今回のトピック
・第5回 知的財産戦略セミナー を1月25日(金)に開催します!
『ベテラン実務家が語る「知財の現場」』 ~「契約」と「交渉」の要諦~
・「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(2)

★HP http://www.techno-producer.com/
★発明塾~未来のエジソンを育てます http://edison-univ.blogspot.com/

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●今週の一冊
「経営知能―リーダーは育てるより、探し出せ!」ジャスティン・メンクス

育てるより探し出せ、がどうかはさておき、リーダーに必要な能力を分析した、非常に
面白い本である。

経営における必要能力は「認知能力」であるとし、それは「業務遂行」「対人関係」
「自己評価」における認知能力に分かれる、としている。

①「業務遂行」
・問題を適切に定義し、課題の重要性を識別する。
・目標を達成する上での障害を予想し、それを克服する適切な手段を見つける。
・隠れた想定の正確性を厳密に検証する。
・人の提案や主張の長所と短所を把握する。
・問題について分かっていること、知る必要のあることを把握し、必要とされる重要で
正確な情報を入手する最良の方法を知る。
・複数の視点を活用し、さまざまな行動計画について意図せざる影響を見極める。

②「対人関係」
・対話から導き出される結論と導き出せない結論を把握する。
・関係者の隠れた意図や動機を見抜く。
・行動や会話に対する感情的な反応を予想する。
・対立の根源にある本質的な問題や見方を見極める。
・ある行動がもたらす効果や意図せざる影響を的確に検討する。
・すべての利害関係者のニーズの違いを把握し調整する。

③「自己評価」
・判断の誤りを明らかにするフィードバックを求め、奨励し、適切な調整を行う。
・自身の見方の偏りや限界に気づき、考え方や行動計画に改善に役立てる。
・自身の考え方や行動に重大な欠陥があると気付いた場合、迅速に公表し大胆に方向転換する。
・他者の意見の欠点を的確に指摘し、自身の見解の長所を補強する。
・反対意見をいつ述べるべきか見極め、適切な行動がとられるようにする。


「先読み裏読み、予測」「そもそも論、イシューの定義」「複数の視点により偏り、限界を
突破する」というところでしょうか。


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本メールマガジンは、エンジニアの方々、知財担当者、教育担当者の
方々にちょっとしたお役立ち情報を届けます。
・バックナンバー http://technoproducer.blog84.fc2.com/

お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。


また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成をご担当の方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ一読
ください。

★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php


お知り合いの方、知財部門の方、技術者の方、企画部門・人事教育部門の方に、
是非ご転送、ご紹介下さい!

お願いします!!!

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★★★ お知らせ ~ 第5回 知的財産戦略セミナー を1月25日(金)に開催します! ★★★

詳細は、本メールマガジン後半をご参照ください!



★★★ 【定期開催中】「知財教育相談会」~事業で勝つための知財戦略を「実行」するために ★★★

台湾、中国、韓国を中心としたアジア諸国の追い上げが激しい中、全社的な知財活動の重要性が、ますます
高まっています。

知財活動の肝は、「当たり前」のことを「当たり前」にやることに尽きます。
そのためには、知財が創出される現場の「技術者」への粘り強い意識付けと、日常の活動を意識した継続的な
スキルアップ、が欠かせません。

しかし、知財教育担当者からは「教えてはいるが、現場で実践できていない」「技術者がなかなか興味を示して
くれない」「そもそも、経営層の理解が得られない」という声も多く伺います。

『知財教育相談会』では、効果的なカリキュラム構築やアンケート活用事例、また、実績ある知財教材を例と
して取り上げ、経営層にアピールでき、事業活動に貢献できる知財教育について議論します。

コストではなく、投資としての知財活動、知財教育。知財を事業の「武器」にするための知財教育を行うべく、
弊社は日々取り組んでおります。

企業の『知財教育推進担当者』『人事部門』『企画部門』の皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げます。


●「進歩性の理解と発明の強化」、「R&D人材を対象とした体系的知財教育カリキュラムの構築」
~12月20日(木)東京開催
 「強い」特許取得、それにつながるアイデア創出に必須の「進歩性の理解」。
 いかに技術者に進歩性を理解してもらい「もう一段踏み込んだ」発明を創出してもらうか。
 今後の知財戦略実行の要となる点を取り上げます。
 また、弊社がこれまでに携わった、R&D人材を対象とした知財教育カリキュラムの構築事例を紹介いたします。


東京開催となっております。

詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
http://www.techno-producer.com/docs/tpc_kyoikusodan_1211.pdf



★★★★★ 【定期開催中】「知財担当者向け知財戦略勉強会」 ★★★★★

現在弊社では、知財担当者が知財戦略について学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催しております。

「知財で負ければ事業もない時代」
「知財は土地。事業という建物を立てる前に、戦略的に確保すべき」
「アジア諸国企業との競争は、技術競争ではなく知財競争になる」

このような強い想いから、本勉強会は始まりました。

これまでテキストとして取り上げてきた丸島儀一氏の「知的財産戦略」に関する討議はすでに終了し、
現在、小川紘一氏の「国際標準化と事業戦略」を新たにテキストとして取り上げております。
丸島氏の書籍と並んで、知財関係者のみならず、企画や新規事業担当者、研究者が必ず押さえておく
べき本だと、我々は考えています。参加者の皆様が、相互に成長・発展する場を目指して、引き続き、
参加者間で活発に議論を行なっていきます。

原則として、毎月第四金曜日の19:00~21:30、東京都内での開催です。

参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は以下までご連絡ください。
折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。

・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで



★★★★★★★★ 【定期開催中】『大阪知財塾』 ★★★★★★★★★★

弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華グループ顧問
兼務)が、大阪で弁理士試験突破を目指す勉強会を行なっています。

これまで2001年から10年超の受験機関(Wセミナー・TAC)での弁理士受験生指導の経験を活かし、
世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、実務家を育成します。

・「大阪知財塾」HP
 http://osakachizaijuku.seesaa.net/

個人の方を対象とした毎週土曜日開催の勉強会となります。本格的な学習の場となっております、知財の
専門知識を習得したい方は、ぜひご参加ください。

詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com



★★★★★★★★★ 【新規開催】『大阪中国塾』 ★★★★★★★★★★★

大阪知財塾の兄弟ゼミとして「大阪中国塾」を1月に開講します。今回は来期の正式開講へ向けてのプレ
セミナーです。参加希望者の受付を、2012年12月5日より開始します。

<詳細>
・狙い:アジアの大国としてビジネス上、関わりを持つこととなる「中国」の文化と言語、中国人の考え方を学ぶ。

・開催日:2013年1月11日(金)、18日(金)、2月1日(金)、8日(金) 時間はいずれも19:00~20:30です。

・内容
 テーマ議論(30分)
  設定したテーマを基に議論を行い、中国人と日本人の考え方の違いを感じ、理解を深める(テーマ:権利、交渉etc.)
 中国語入門(60分)
  活きた中国語を基礎から学びます。

・講師
 張 立舟(大阪工業大学大学院知的財産研究科修士課程2年:留学生)

・費用(運営費に充当させて頂きます)
 学生:無料
 一般:入会金2000円(初回) + 6000円/月

詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
 http://osaka-china-zemi.seesaa.net




///////1月以降の知財関連イベント情報///////


★『いま日本に必要とされるCIPO(知的財産最高責任者)とは?』 K.I.T.プロフェッショナルミーティング

・日時:2013年1月12日(土) 13:00 ~ 15:00
・場所:金沢工業大学 虎ノ門キャンパス
・費用: 無料

・スケジュール
13:00~13:30 「CIPO(知的財産最高責任者)とは何か?」 加藤浩一郎 教授
13:30~14:00 「複合企業における知財マネジメント」 加藤泰助 氏
14:00~14:30 「精密業界における知財戦略と知財トップの役割」 田端泰広 氏
14:30~15:00 「パネルディスカッション&質疑応答」 加藤浩一郎教授、加藤泰助氏、田端泰広氏

詳細は以下URLをご参照ください。
http://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/toranomon/professional-meeting/1191860_2847.html


★国際知的財産活用フォーラム2013~グローバル市場の獲得と知財を生かした事業展開

・日時:2013年1月28日(月)9:30~17:00
・場所:品川プリンスホテル アネックスタワー5階 「プリンスホール」(東京都港区)
・費用:無料

詳細は以下URLをご参照ください。
https://comm.stage.ac/inpit2013/registration.html




///////1月以降の弊社講師セミナー情報///////

★1月22日「高収益企業クアルコムに学ぶ、技術・知的財産戦略」(楠浦)
 http://www.ebrain-j.com/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20130122-0004&date=201301
 
★1月23日「技術情報の保護・管理ノウハウ~情報の流出リスク対策、特許化する/しないの判断等~」(山田)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130115.php
 社員の頭の中にある「知」を、会社の資産としてどう保護していくか、具体的な方法を紹介します。

★1月24日「審査の実際と特許化のコツ~拒絶理由に対する反論材料を作る~」(五丁)
 http://www.rdsc.co.jp/seminar/130121.html
 技術者自身が特許的な視点から、拒絶理由通知への「反論材料」を作る手法を解説します。

★2月13日「【強い特許】の構築法~研究開発の成果をきっちり利益にする為に~」(山田)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130272.php
 技術者が、自分の成果を「会社に貢献する強い特許」にする方法と、その考え方を紹介します。


皆様のご参加を、講師一同心よりお待ちしております。




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★★★ 弊社主催 第5回 知的財産戦略セミナーのご案内 ~エジソンを育てる~ ★★★

【タイトル】『ベテラン実務家が語る「知財の現場」』~「契約」と「交渉」の要諦~

今回は(元)日本ビクター、米国ジェムスター社 野原 時男(のはら ときお) 氏を講師として
お迎えし、知財マンが知っておきたい「知財の現場―契約と交渉の要諦」と題して、お話頂きます。

最近の知財係争は、企業の事業戦略や技術標準化戦略などに大きく影響を与え、知財に係わる契約、
交渉の重要性が高まっています。

そこで、今回のセミナーは「契約」と「交渉」という、重要であるにも関わらず、なかなか聞く機会の
少ないテーマについて、取り上げさせて頂きます。

これから交渉や契約実務に携わられる若手知財部員のみならず、すでに携わられている方々にも、ぜひ
ご参加いただきたく、心よりお待ち申し上げます。

<当日のテーマ>
① 知財契約と交渉の現場
② 規格統一標準化と知財権のかかわり
③ 事業戦略に沿った知財戦略と交渉例
 ― アナログ時代のVHS知財戦略と知財交渉
 ― DVDフォーラムによるパテントプール戦略
 ― Gガイド、Gコードにみる知財交渉
④ 究極の知財戦略を考えてみよう

※ 「名刺交換会」(無料)について
セミナー終了後は「名刺交換会」を兼ねた懇親会(無料)がございます。毎回、講師、知財関係者同士の
情報交換の場として、多くの方にご利用頂いております。どうぞ気軽に御参加下さい。

・講演者:野原 時男(のはら ときお)氏((元)日本ビクター、米国ジェムスター社 )
 
< 講師略歴 >
1968年電気通信大学卒、1971年ワシントン大学、米国Patent Agentの資格取得。
日本ビクター法務知財部長、米国ジェムスター社日本代表副社長を歴任、
2010年より東洋大学知財管理アドバイザー、知財講師。

< 活 動 >
・VHS家庭用ビデオ、Gコード、Gガイド国際ライセンス活動(1991-2008)
・MPEG国際コンソーシアム特許プール委員(1999-2001)
・DVDコンソーシアムライセンス委員(1989-2001)
・日本知財協会、常務理事(1988-2001)

・日 程:1月25日(金)
  【第1部】セミナー  14:30~16:30(2時間)
  【第2部】名刺交換会 16:30~17:30(1時間)

・場 所:航空会館(東京都港区新橋1丁目18番1号) 
 http://www.kokukaikan.com/tizu.htm

・定 員:30名(席に限りがございますので、早めのお申し込みをお願いいたします)
・参加費:無料

詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
http://www.techno-producer.com/docs/tpc-chizai-005.pdf

ご質問、お問い合わせは以下まで。
mail: tpc-chizai@techno-producer.com



★「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(2)

前回に引き続き、「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読み進めたい。

・「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(1)~Vol.112
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-125.html

本書において、最も重要な概念が「アーキテクチャ」である。本書は「事業アーキテクチャ」「製品
アーキテクチャ」論であるとさえ言える。これを、どう自社だけが勝てるように設計するのか。もしくは
自社だけが勝てるアーキテクチャはどのようなものか、について考えること。それが「事業戦略」である。

本書のタイトル「国際標準化と事業戦略」が、それを端的に表している。

図1.2が「製品アーキテクチャ」に関するわかりやすい説明図である。ここでは、アーキテクチャに関する
両極の概念として「モジュラー型」と「すりあわせ型」が提示されている。

・「モジュラー型」
機能と部品(構成要素)が、一対一対応になっている。パソコンが代表的な事例である。例えばメモリーや
ハードディスクを取り替えても、他の機能に全く影響がない。

・「すりあわせ型」
機能が、複数の部品にまたがっており、またひとつの部品が複数の機能に影響を及ぼし、相互に入り組んで
いる。自動車が典型的な事例である。たとえば、タイヤを取り替えただけで燃費や乗り心地、安全性に影響が
あり、一方で、例えば乗り心地には、サスペンションやシートなど、他の機能にも影響を及ぼす様々な部品が
関係している。タイヤを変えると、他の部品も調整する必要が出てくる。

モジュラー型の製品は、製造や改変(発展)が容易になることから、普及速度が速まる事は、容易に想像が
つく。事実その通りになっていることが、本書の第2章以降で詳細に示されている。

すりあわせ型の商品は、製造が困難であり、部品一つ一つの改良の自由度が制限されている(他の部品次第
である)ことから、独占性が高くなる。これもほぼ自明である。

日本企業が得意とするのは「すりあわせ型」の製品群であることが図1.3、図1.5、図1.6、で繰り返し示され
ている。すりあわせ型の製品であるシリコンウエハーや化合物半導体ウエハーでは、日本メーカーは高い
シェアと高収益を誇っている。一方で、すり合わせ型ではない製品アーキテクチャを持つ産業には、研究開発
投資額の50%以下のリターンしか得られていないものすら存在する。

一方で、産業の進化は必ず「マニュアル化」「自動化」「モジュール化」「ソフト化」を伴う。機械工学に
代表される「製造技術」は、「手作業を機械に」「熟練工を素人に」「機械を電気電子に」「ハードをソフトに」
置き換えていくことを目的としているからである。

つまり、日本が得意とする「製造技術」は、「日本が得意とするすり合わせ」を「日本が不得手とする
モジュラー」に置き換えていく仕組みでもあると言える。

そしてモジュラー化した技術体系が自社以外でも利用可能となった結果、日本企業は競争力を失っている
のではないか。そう、図1.4に示されている。

モジュラー化してオープン化したアーキテクチャを持つ製品において、オーバーヘッドの大きな日本企業
には勝ち目はない。では日本企業はどのようにすれば「勝てる」のか。

本書は「アーキテクチャ」と「知的財産」「標準化」の概念を結びつけることで、「大量普及かつ独占」
という事業モデルを作ることが、その一つの方策であるということを示している。しかしそれは「待って
いては負ける」ことも示している。常に「オープン化」「モジュール化」の圧力が、競争環境の中で働く
からである。

次回も引き続き、製品アーキテクチャに関する議論を追っていく。



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「意識的な努力によって人は間違いなく人生を向上させる、という事実以上に勇気づけられるものを、
私は知らない」H.D.ソロー

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★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php
▼周りの方に、ご紹介ください。転送大歓迎。
▼メールアドレス変更、配信停止は、mail@techno-producer.comまで。
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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.113

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.113
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■12月以降の関連イベント

●今回のトピック
・「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(2)

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●今週の一冊
「現代の経営」P.F.ドラッカー

ドラッカーの本を紹介するのは、弊社メールマガジン113回中、2回目である。

・「明日を支配するもの」~Vol.42より
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-53.html

少し長くなるが、本書ハイライトの部分を抜粋して紹介したい。


「われわれの国家の繁栄をもたらすあらゆる事柄が会社の発展と繁栄に寄与するように、
当社の経営は行われねばならない。」 シアーズの言葉は、いわば、聖書の中にある
「天国を願うものへの教訓」のごとき一つの理想である。
経営者は、この言葉に盛られた内容を、その行為のみちしるべとしてし、それに従って
行動すべく努力することによって、現実の成果をできるだけそれに近いものとしなければ
ならない。

「個人の悪徳も社会にとっては善となる」すなわち、個人の利己的な利益追求が知らず
知らずのうちに公共の利益となっているという有名な警句…彼の言ったことははたして
正しかっただろうか。
いまや社会は、そのような信念にのっとっていつまでも前進することはできない。なぜ
なら、道徳的で永続性のあるような社会では、公共の利益は必ず個人の善意に基づいて
いるからである。

「資本主義は、道徳性を欠いていたからこそ攻撃されるのである」


まさに「現代の経営」にふさわしい理念である。

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本メールマガジンは、エンジニアの方々、知財担当者、教育担当者の
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また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
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ください。

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★★★ 【定期開催中】「知財教育相談会」~事業で勝つための知財戦略を「実行」するために ★★★

台湾、中国、韓国を中心としたアジア諸国の追い上げが激しい中、全社的な知財活動の重要性が、ますます
高まっています。

知財活動の肝は、「当たり前」のことを「当たり前」にやることに尽きます。
そのためには、知財が創出される現場の「技術者」への粘り強い意識付けと、日常の活動を意識した継続的な
スキルアップ、が欠かせません。

しかし、知財教育担当者からは「教えてはいるが、現場で実践できていない」「技術者がなかなか興味を示して
くれない」「そもそも、経営層の理解が得られない」という声も多く伺います。

『知財教育相談会』では、効果的なカリキュラム構築やアンケート活用事例、また、実績ある知財教材を例と
して取り上げ、経営層にアピールでき、事業活動に貢献できる知財教育について議論します。

コストではなく、投資としての知財活動、知財教育。知財を事業の「武器」にするための知財教育を行うべく、
弊社は日々取り組んでおります。

企業の『知財教育推進担当者』『人事部門』『企画部門』の皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げます。


●「進歩性の理解と発明の強化」、「R&D人材を対象とした体系的知財教育カリキュラムの構築」
~12月20日(木)東京開催
 「強い」特許取得、それにつながるアイデア創出に必須の「進歩性の理解」。
 いかに技術者に進歩性を理解してもらい「もう一段踏み込んだ」発明を創出してもらうか。
 今後の知財戦略実行の要となる点を取り上げます。
 また、弊社がこれまでに携わった、R&D人材を対象とした知財教育カリキュラムの構築事例を紹介いたします。


東京開催となっております。

詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
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★★★★★ 【定期開催中】「知財担当者向け知財戦略勉強会」 ★★★★★

現在弊社では、知財担当者が知財戦略について学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催しております。

「知財で負ければ事業もない時代」
「知財は土地。事業という建物を立てる前に、戦略的に確保すべき」
「アジア諸国企業との競争は、技術競争ではなく知財競争になる」

このような強い想いから、本勉強会は始まりました。

これまでテキストとして取り上げてきた丸島儀一氏の「知的財産戦略」に関する討議は7月に終了し、
8月より、小川紘一氏の「国際標準化と事業戦略」を新たにテキストとして取り上げております。
丸島氏の書籍と並んで、知財関係者のみならず、企画や新規事業担当者、研究者が必ず押さえておく
べき本だと、我々は考えています。参加者の皆様が、相互に成長・発展する場を目指して、引き続き、
参加者間で活発に議論を行なっていきます。

原則として、毎月第四金曜日の19:00~21:30、東京都内での開催です。

参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は以下までご連絡ください。
折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。

・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで



★★★★★★★★ 【定期開催中】『大阪知財塾』 ★★★★★★★★★★

弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華グループ顧問
兼務)が、大阪で弁理士試験突破を目指す勉強会を行なっています。

これまで2001年から10年超の受験機関(Wセミナー・TAC)での弁理士受験生指導の経験を活かし、
世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、実務家を育成します。

・「大阪知財塾」HP
 http://osakachizaijuku.seesaa.net/

個人の方を対象とした毎週土曜日開催の勉強会となります。本格的な学習の場となっております、知財の
専門知識を習得したい方は、ぜひご参加ください。

詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com



★★★★★★★★★ 【新規開催】『大阪中国塾』 ★★★★★★★★★★★

大阪知財塾の兄弟ゼミとして「大阪中国塾」を1月に開講します。今回は来期の正式開講へ向けてのプレセミナーです。
参加希望者の受付を、2012年12月5日より開始します。

<詳細>
・狙い:アジアの大国としてビジネス上、関わりを持つこととなる「中国」の文化と言語、中国人の考え方を学ぶ。

・開催日:2013年1月11日(金)、18日(金)、2月1日(金)、8日(金) 時間はいずれも19:00~20:30です。

・内容
 テーマ議論(30分)
  設定したテーマを基に議論を行い、中国人と日本人の考え方の違いを感じ、理解を深める(テーマ:権利、交渉etc.)
 中国語入門(60分)
  活きた中国語を基礎から学びます。

・講師
 張 立舟(大阪工業大学大学院知的財産研究科修士課程2年:留学生)

・費用(運営費に充当させて頂きます)
 学生:無料
 一般:入会金2000円(初回) + 6000円/月

詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
 http://osaka-china-zemi.seesaa.net




///////12月以降の知財関連イベント情報///////


★日本知財学会 第10回年次学術研究発表会

本年の日本知財学会 学術研究発表会は、

「日本発グローバル知財経営で危機を克服し飛躍的展開へ―日本発、関西発の様々なモデルを提示し挑戦を―」

と題して、大阪工業大学にて開催されます。

・日 程: 12月8日(土)、9日(日)
・場 所: 大阪工業大学 大宮キャンパス(大阪府大阪市旭区大宮)

詳細は以下URLをご参照ください。
http://www.ipaj.org/workshop/2012/workshop_2012.html


★INPITオープンセミナー「グローバルな知財活用人財」

3回にわたり、今後求められる知的財産人材像や、その育成プランについて講演、意見交換を行う
セミナーです。なお、本セミナーは、日本弁理士会の継続研修の単位として認定されています。
詳細については日本弁理士会へお問い合わせください。

・日 時: 12月11日(火)19:00~20:50(懇親会 21:15~22:15)

・テーマ: 「技術分野の違いと知財活用モデルの差異」
・講演者: 知的財産戦略ネットワーク株式会社 代表取締役社長 秋元 浩 氏
  インテレクチュアル・ベンチャーズ 日本総代表 加藤 幹之 氏
・場 所: コンファレンススクエア エムプラス(東京都千代田区丸ノ内2-5-2 三菱ビル10階 グランド)

詳細は以下URLをご参照ください。
http://www.inpit.go.jp/jinzai/suishin/24_seminar.html


★「グローバル知財戦争」~慶應義塾大学SFC研究所主催 イノベーション創出セミナー

・日 時: 12月18 日(火) 18:00 開場、18:15 開始、20:45 終了予定
・場 所: 慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
・参加費: 無料

【プログラム】
・主催者挨拶:慶應義塾大学プラットフォームデザインラボ研究代表 総合政策学部長 國領 二郎氏
・共催者挨拶:インテレクチュアル・ベンチャーズ日本総代表 加藤 幹之氏

・基調報告:「グローバル知財競争の最前線で起きていること~スマートフォン業界等における
       特許訴訟・売買取引の現状~」 一色外国法事務弁護士事務所 一色 太郎氏

詳細は以下URLをご参照ください。
http://platform.sfc.keio.ac.jp/event/2012/IPseminar_20121218.pdf



///////12月以降の弊社講師セミナー情報///////


★12月6日「かんたん!特許公報の内容把握と特許要約シート作成」(山田)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC121262.php
 社内で特許情報の共有が進まない、重要特許を回覧しても反応がない・・・等と悩まれている方に。

★12月11日「競争優位の知財戦略の立案、および経営層への提案の仕方~MBA的思考法
        -知財戦略の基礎」(秋好)
 http://www.ebrain-j.com/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20121211-0011&date=201212
 経営学のフレームワークを用いて、経営層にもわかりやすい知財戦略の立案、提案法を解説します。

★12月19日「研究開発の成果を「強い特許」にする技術」(山田)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC121291.php
 技術者が、自分の成果を「会社に貢献する強い特許」にする方法と、その考え方を紹介します。

★1月22日「高収益企業クアルコムに学ぶ、技術・知的財産戦略」(楠浦)
 http://www.ebrain-j.com/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20130122-0004&date=201301
 
★1月23日「技術情報の保護・管理ノウハウ~情報の流出リスク対策、特許化する/しないの判断等~」(山田)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130115.php
 社員の頭の中にある「知」を、会社の資産としてどう保護していくか、具体的な方法を紹介します。

★1月24日「審査の実際と特許化のコツ~拒絶理由に対する反論材料を作る~」(五丁)
 http://www.rdsc.co.jp/seminar/130121.html
 技術者自身が特許的な視点から、拒絶理由通知への「反論材料」を作る手法を解説します。


皆様のご参加を、講師一同心よりお待ちしております。



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★「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(2)

前回(1)では、本文に入る前に本書で述べられている重要な概念について簡単に触れた。たとえば、
特許権の本質は「排他権」であり、これを活用して「事業を強くする」ことが知財経営の本質であること、
そこに必要なのは「攻めと守り」「相対的知財力」という考え方であること、そして「情報分析」
「契約と交渉」を通じて「NoをYes」に変えること、などである。

・「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(1)~TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.111
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-123.html


今回は、第1章第1節を、前回同様丹念に読み進めたい。

タイトルに「事業を強くする知的財産経営」とあるように、本書では一貫して「知財で如何に事業を強く
するか」ということが述べられている。

例えばP18には「経営資源として知的財産を取り込む仕組みを持つこと」と述べられており、また「技術
力と知財力に基づく競争力の高い事業の創出」とも述べられている。つまり、

「知財は重要な経営資源であり、それを事業競争力にいかに結びつけるか、が知財経営である」

と読み解くことができる。技術と知財、それぞれに経営資源として管理し活用する必要がある、という
ことであろう。そして、知財を経営資源として管理・活用し(創出も含め)事業競争力に結びつけるのが
知財部のミッション、ということになる。

P20には「知財経営の目的は、有効な権利を戦略的に形成し、活用し、事業で勝つことにある」とある。
目的から並び替えると「事業で勝つために有効な権利」を「戦略的に創出」し「それを活用する」こと、
となる。

「事業で勝つために有効な権利」が何か、は経営方針に基づく情報分析で明らかになることであり、
「戦略的な創出」は、発明発掘・創出~権利化活動になる。「活用」とはズバリ「交渉」である。

P20の同じ行に「知的財産の活用の場とは、すなわち交渉の場である」と、はっきりと書かれている。
同P20に、以下のようにも書かれている。

「知財の勝負は交渉ができるか否かで決まる要素が大きい。したがって、交渉に耐える人材がいない組織
を作っても意味が無い。知財部門が全社戦略機能と事業戦略機能の両方を備えなければならないのは、
この人材を確保するためである」

つまり「知財活動の要諦は交渉」であり「その人材を確保するための組織が必要」ということである。

私見になるが、ここまでをまとめると、以下のようになる。

・知財は重要な経営資源
・知財経営とは「事業で勝つために有効な権利」を「戦略的に創出」し「それを活用」し「事業で勝つ」こと
・知財活動の要諦は交渉
・その人材を確保するには、全社横断組織が必要


最後に、知財と技術、知財と経営について書かれた部分を抜粋して終了にしたい。P22に以下のように書かれ
ている。

「知財部門は事業戦略を優位に実行せしめる知財力の形成と知財活用活動を行うべき」

つまり、知的財産活動の目的は「事業戦略を優位に実行せしめる」こととなる。

「技術力で優位に立ったとしても、長期には持続しにくい。長期にわたる競争に一歩先んじるための要と
なるのが知財力である。知的財産による事業の強みを・・・常に技術力と同じレベルで重視していくことが
勝ちにつながる。」

その優位とは「長期的視点」に立つものである、ということになる。


※注1)ページ数等は、第1刷に基づきます。
※注2)本連載は、弊社独自の解釈に基づくものです。



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「人が自分について考えること、それは自分の運命を決めるか、むしろ指示するものである」H.D.ソロー

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