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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.124

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.124
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.124


配信数:約6300 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■5月以降の関連イベント

●今回のトピック
・技術者にとっての知財戦略~経営の視点で理解する(3)
「その特許発明を実施せざるをえないのは、どの会社か?」

★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を!
★発明塾~未来のエジソンを育てます http://edison-univ.blogspot.com/

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●今週の一冊 「ハーレーダビッドソン ジャパン実践営業革新」奥井俊史

倒産寸前の状態から復活し、日本で大型バイクシェア トップを達成したハーレー。
その秘密を、当時の日本法人社長 奥井氏が語る。

①価格で売らず価値で売る。
②「ハーレーのある生活」を体験してもらう「イベント」による営業。
③ノルマのない営業、チーム営業による販売店のサポート、コンサルティング
④データ管理専門部隊による、営業データの透明化
⑤販売店の活動を総合的に判断した「HBM(ホールドバックマージン)」システム

ハーレー復活のストーリーに興味が有る方は、
「ハーレーダビッドソン経営再生への道―トップダウンから全員参加型経営へ」
(リッチ・ティアリンク)
も、是非ご一読を。

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本メールマガジンは、技術者の方々、知財担当者、教育担当者の方々に、ちょっとした
お役立ち情報を、お届けいたします。

・バックナンバー http://technoproducer.blog84.fc2.com/

お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。


また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成をご担当の方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ一読
ください。

★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php


お知り合いの方、知財部門の方、技術者の方、企画部門・人事教育部門の方に、
是非ご転送、ご紹介下さい!

お願いします!!!



★★★★★ 【定期開催中】「知財担当者向け知財戦略勉強会」 ★★★★★★★★★


現在弊社では、知財担当者が知財戦略について学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催して
おります。

「知財で負ければ事業もない時代」
「知財は土地。事業という建物を立てる前に、戦略的に確保すべき」
「アジア諸国企業との競争は、技術競争ではなく知財競争になる」

このような強い想いから、本勉強会は始まりました。

これまでテキストとして取り上げてきた丸島儀一氏の「知的財産戦略」に関する討議は
すでに終了し、現在、小川紘一氏の「国際標準化と事業戦略」を新たにテキストとして
取り上げております。丸島氏の書籍と並んで、知財関係者のみならず、企画や新規事業
担当者、研究者が必ず押さえておくべき本だと、我々は考えています。参加者の皆様が、
相互に成長・発展する場を目指して、引き続き、参加者間で活発に議論を行なっていきます。

原則として、毎月第四金曜日の19:00~21:30、東京都内での開催です。

参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は以下までご連絡ください。
折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。

・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで



★★★★★★★★★★ 【定期開催中】『大阪知財塾』 ★★★★★★★★★★★★★★


弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華
グループ顧問※兼務)が、大阪で弁理士試験突破を目指す勉強会を行なっています。

これまで2001年から10年超の受験機関(Wセミナー・TAC)での弁理士受験生指導の
経験を活かし、世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、
実務家を育成します。

・「大阪知財塾」HP
 http://osakachizaijuku.seesaa.net/

個人の方を対象とした毎週土曜日開催の勉強会となります。本格的な学習の場となって
おります、知財の専門知識を習得したい方は、ぜひご参加ください。

詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com


※漢之光華グループは、上海光華特許事務所、上海漢之法律事務所、上海漢光知財データ
科学技術有限会社、上海漢光知財鑑定事務所からなり、現在中国国内で有数の「知的財産権
代理業務+法律業務+特許データサービス+鑑定業務」を行う会社です。
http://www.iprtop.com/staffs/view/149/?tp=jp



/////////5月以降の知財関連イベント情報///////////////


★IPrism国際知的財産シンポジウム-米国改正特許法と日本の対応-

ワシントン大学ロースクール竹中俊子教授を交え、2013年3月に全面施行された米国改正特許法を
テーマに、日米の最新動向について討議が行われます。

・日 時:6月3日 (月) 13:00から
・主 催:大阪大学知的財産センター、大阪発明協会、日本弁理士会近畿支部
・場 所:大阪大学中之島センター 佐治敬三メモリアルホール

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/seminar/2013/06/5531


★知的財産研究会~これからの知財保護・活用戦略を考える

大阪工業大学 主催の「知的財産研究会」が、本年も開催されます。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://www.oit.ac.jp/ip/pdf/2013_IP_kenkyu.pdf


★日本ライセンス協会 月例研究会

<東京:6月>
・日 時: 6月4日(火) 14:00-17:00
・演 題:「~企業の知財戦略シリーズ~ ヤマハの知財戦略」
・講 師:大下 晋 氏(ヤマハ株式会社 知的財産部 部長 弁理士)
・会 場:飯田橋 東京理科大学「森戸記念館」第2フォーラム(1F)
     (東京都新宿区神楽坂4-2-2)

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://www.lesj.org/contents/japanese/02_1getsu.html

<大阪:5月>
・日 時:5月23日(木)14:00-16:30
・演 題:「知的資産を活用するということ」―「ライセンスの意義」-
・講 師:原嶋 克己氏 (太陽国際特許事務所 理事 業務推進室長)
・会 場:大阪科学技術センター 7F 700号室

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://www.lesj.org/contents/japanese/02_1getsu.html


★進化する米国知財ビジネスから学ぶ ~国際市場で生き残るための、知財収益化の方法論~

DLA PIPER法律事務所 東京オフィス知財部門代表であり、米国特許法逐条解説の著者でもある、
ヘンリー幸田氏による題記セミナーが、開催されます。

・日 時: 6月6日(木)14:00~16:40  
・場 所: レクシスネクシス・ジャパン株式会社 セミナールーム
      東京都世田谷区太子堂4-1-1キャロットタワー18階

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://lexisnexis.co.jp/seminar/#seminar20130606


★日本知財学会2013年度春季シンポジウム 「模倣と創造-イノベーションへの道」

・日 時: 6月20日(木)13:00~17:30
・場 所: 政策研究大学院大学 想海樓ホール (東京都港区六本木7-22-1)

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://www.grips.ac.jp/about/access/



/////////5月以降の弊社講師セミナー情報///////////////


★5月17日「特許情報を活用したアイデア・発明の発想法~ アイデア創出のロジックツリー ~」(秋好)
 特許を活用してアイデアを創出するには?そのアイデアの種を上手に育てるには?
 http://www.science-t.com/st/cont/id/21002

★6月11日「【知財戦略セミナー】高収益企業クアルコムに学べ!バリューチェーンを支配し10年先まで
       勝つ方法~材料・部品メーカーの知財戦略、その本質は『顧客を支配すること』である~」(楠浦)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130667.php

★6月13日「あなたが生み出した技術、本当に会社の利益に貢献していますか?~技術者の仕事の成果は
       『製品』ではなく『特許』である~」
 技術成果を「知財」として確保することこそ、技術者の仕事!強い特許、役に立つ特許の考え方を学びます。
 http://www.science-t.com/st/cont/id/21039

★7月3日「効かせる、技術系 英語プレゼンのテクニック~for English presentation not English conversation~」(清家)
 英会話からのステップアップ、効果的な技術プレゼンの方法とは?
 http://www.science-t.com/st/cont/id/20991

皆様のご参加を、講師一同、心よりお待ちしております。



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★技術者にとっての知財戦略~経営の視点で理解する(3)「その特許発明を実施せざるをえないのは、どの会社?」

前回、「研究/開発の自由度を確保」するために、「攻め」の特許活動が不可欠であることを紹介した。

・TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.123 
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-136.html
技術者にとっての知財戦略~経営の視点で理解する(2)「攻めの特許は、研究開発の自由度を増すため」 参照


今回は、具体的な「攻め」の特許活動と、その前提となる「特許権は排他権である」という特性について、
考えてみたい。


自社(自分)の研究開発の自由度を増すための「攻め」の特許取得にあたっては、

①自社のコア技術の周辺領域(似たような事業をやろうとすれば、かならず使うもの)
②競合、参入が予想される企業が行なっている技術/製品開発に関するもの

の2つの観点から行うことが好ましい。後者は、他社の知財情報を分析することで、容易に得られる。すでに
アジアの企業が特許分析に基づいた「攻め」の特許活動を盛んに行なっており、日本企業も対応が急がれる。


ここで重要なことは、特許権は「独占権」ではなく「排他権」であることの理解である。「特許権が排他権で
ある」ことが理解できなければ、「その2」の活動自体が理解できない。多くの技術者は、ここで躓いている。

「排他性」について、具体例を見てみよう。

A社が「導電性インクを用いた、曲げられるディスプレー」の特許を出願し、取得しているとする。この場合、
例えば「Agナノ粒子を用いることで、特に良好な特性が得られる」として、別の会社であるB社が

「導電性インクに、Agナノ粒子を用いた、曲げられるディスプレー」

の権利を取得することは、可能である。つまり、いわゆる「下位概念」(より具体的な形態での特許取得の
可能性が、常に残されているのである。そしてこの場合、A社は、B社の許可無く「曲げられるディスプレーに
Agナノ粒子の導電性インクを利用する」ことはできない。

これは、技術が進歩することを前提にした、特許制度の目的によるものであり、ある種「本質的」な特徴で
ある。

このように、特許権が排他権であるために、自社で権利取得した特許発明より、更に具体的な発明の権利を
他社が取得し、自社が「特許権の範囲の」発明を、自由に実施できなくなる可能性が、常に存在する。


これを打ち消すために、同様に「排他権」であるという特徴を利用して、他社の事業領域においても、一定の
知財(権)を確保する必要がある。これは「他者(社)の特許出願を解析してから」でも可能である。特許情報
分析の重要性は、ここにもある。

特許情報分析、他社領域の発明、そして契約。この3つを駆使して「研究開発の自由度」を確保し、増大させる
活動もまた、競争力を増すための知財活動として、重要な活動である。しかしながら、一般の研究者は、自己
実施しない発明、他社領域の権利確保のための活動には、消極的、もしくは否定的である。

上記の「ズレ」を解消するのが、経営戦略に基づいた知財戦略、ということになる。実際、経営者の指示で、
自社の事業で実施しない権利を取得することが奨励されている企業も多い(近年では、韓国サムスンGrが、
トップダウンで同様の活動を積極的に行っている)。


自社の競合を、どのようにして弱体化させ、市場から排除するか。そして、バリューチェーン上の競合関係を、
どのように自社に有利に持っていくか(「国際標準化と事業戦略(小川)」参照)。自社の研究開発活動の
自由度を増し、本来の技術力を自由に発揮できる素地を、どのようにつくり上げるか。

ここに、経営戦略に知財戦略を巧みに組み込む必要性と、組み込んだ時の「妙」がある。法律に基づいた武器は、
経営において、大変な強みとなりうる。設備、人材、技術、そして制度(法律)、あらゆる手段を駆使して経営
目標を達成しようとするのが、経営者である。


技術者は、経営という視点から見たときに、特許や知財がどう活用されるのか、できるのかについて理解しておく
必要がある。

その上で、強い特許が取得できるように、自分の発明の本質を見抜き、適切に思想化し、提案できるようになって
おきたい。近い将来、それが「優れた技術者」の条件になると、弊社では考えている。


なかなか難しい、と思われるでしょうか。しかし、経営の鉄則は「できそうなことをやる」ことではなく、

「難しいけれど、出来れば圧倒的に勝てることを、地道に実行すること」

である。技術者、知財担当者、企画担当者、そして経営者の方々がこの共通認識を持つことが、経営のための
知財活動の第一歩である。




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★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を、ぜひご活用ください!

 弊社スタッフが経験した実際の事例、大学・企業等教育現場での豊富な経験/実績と弊社独自の教育
ノウハウにより、御社の発明力と知財力を確実に向上、事業に貢献する知財活動の実践につなげます。

・例)「発明の本質把握セミナー」「事業に貢献する、強い特許創出セミナー」


技術者向けだけではなく、知財スタッフ/リーダー育成のためのカリキュラムも用意しております。

・例)「知財リーダー育成セミナー ~ 知財部から社長を!」


徹底した知財活動を実践できる技術者/知財スタッフ・リエゾン/リーダーの育成を、弊社と共に目指し
ませんか?

教育カリキュラム、教育内容に関するお問い合わせは、 info@techno-producer.com もしくは弊社営業
担当者まで。


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「自分が心地良く感じる領域を抜け出すことが、成長と目標達成の第一歩である」ハイラム・スミス

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▼メールアドレス変更、配信停止は、mail@techno-producer.comまで。
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テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.123

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.123
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.123


配信数:約6300 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■5月以降の関連イベント

●今回のトピック【お知らせ】
・技術者にとっての知財戦略 ~ 経営の視点で理解する(2)
 「攻めの特許は、研究開発の自由度を増すため」

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●今週の一冊 「人間の土地」サン=テグジュペリ

「努めなければならないのは、自分を完成することだ。試みなければならないのは、
山野のあいだに、ぽつりぽつりと光っている、あの ともしび たちと、心を通じあう
ことだ」

丁度10年前、企業経営に携わるきっかけになった、ある方から紹介して頂いた本と、
言葉です。

皆様も、「想い出」の本を、GWに是非読み返してみてください。

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また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成をご担当の方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ一読
ください。

★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php


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★★★ 【お知らせ】 第6回 知的財産セミナー を5月24日(金)に開催します ★★★

【タイトル】『特許ネゴシエーターの語る、海外企業との特許交渉』 ~ 知財実務の現場から ~

今回は、『特許ネゴシエーターの技法』の著者であり、知財交渉の現場を数多く経験しておられる

ベテラン実務家  嵯峨 明雄  様

を講師としてお迎えし、国外の企業を相手とした特許交渉や特許訴訟について、その要点を
お話いただきます。

これから知財交渉に携わられる若手知財部員のみならず、すでに携わられている方々にも、
ぜひご参加いただきたく、心よりお待ち申し上げます。


詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
http://www.techno-producer.com/docs/m-chizai-006.pdf

ご質問、お問い合わせは以下まで。
mail: m-chizai@techno-producer.com



★★★★★ 【定期開催中】「知財担当者向け知財戦略勉強会」 ★★★★★★★★★


現在弊社では、知財担当者が知財戦略について学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催して
おります。

「知財で負ければ事業もない時代」
「知財は土地。事業という建物を立てる前に、戦略的に確保すべき」
「アジア諸国企業との競争は、技術競争ではなく知財競争になる」

このような強い想いから、本勉強会は始まりました。

これまでテキストとして取り上げてきた丸島儀一氏の「知的財産戦略」に関する討議は
すでに終了し、現在、小川紘一氏の「国際標準化と事業戦略」を新たにテキストとして
取り上げております。丸島氏の書籍と並んで、知財関係者のみならず、企画や新規事業
担当者、研究者が必ず押さえておくべき本だと、我々は考えています。参加者の皆様が、
相互に成長・発展する場を目指して、引き続き、参加者間で活発に議論を行なっていきます。

原則として、毎月第四金曜日の19:00~21:30、東京都内での開催です。

参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は以下までご連絡ください。
折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。

・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで



★★★★★★★★★★ 【定期開催中】『大阪知財塾』 ★★★★★★★★★★★★★★


弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華
グループ顧問※兼務)が、大阪で弁理士試験突破を目指す勉強会を行なっています。

これまで2001年から10年超の受験機関(Wセミナー・TAC)での弁理士受験生指導の
経験を活かし、世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、
実務家を育成します。

・「大阪知財塾」HP
 http://osakachizaijuku.seesaa.net/

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おります、知財の専門知識を習得したい方は、ぜひご参加ください。

詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com


※漢之光華グループは、上海光華特許事務所、上海漢之法律事務所、上海漢光知財データ
科学技術有限会社、上海漢光知財鑑定事務所からなり、現在中国国内で有数の「知的財産権
代理業務+法律業務+特許データサービス+鑑定業務」を行う会社です。
http://www.iprtop.com/staffs/view/149/?tp=jp



/////////5月以降の知財関連イベント情報///////////////



★「技術流出対策と知的財産マネジメント」

・日 時: 5月14日(火) 14:00-17:00
・講 師: 佐藤 力哉 氏(TMI総合法律事務所 弁護士)
・会 場: 虎ノ門「日本消防会館」5階 大会議室

詳細は、以下URL参照
http://www.lesj.org/contents/japanese/02_1getsu.html


★PADIASコース~米国特許明細書作成および侵害回避のための戦略~

・日 程: 5月17日(金)から12月7日(土)まで 毎月1回(8月は除く)
      金曜日(18時から21時)および土曜日(9時から18時)
・会 場: 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー22階
      RYUKA国際特許事務所RYUKA知財ホール
      http://www.ryuka.com/home/about/ryuka/general/iphall

詳細は、以下URL参照
http://www.padiascourse.com/(Japanese)2013%20JP%20PADIAS%20Brochure.pdf

お申し込みは以下
http://www.padiascourse.com/



/////////5月以降の弊社講師セミナー情報///////////////


★5月14日「強い特許のはじめの一歩!~実験結果からの発明の把握と提案書の作成」(五丁)
 その発明の本質を十分に把握しているか否かで、将来事業で使える強い特許になる否かが決まります!
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130591.php

★5月17日「特許情報を活用したアイデア・発明の発想法~ アイデア創出のロジックツリー ~」(秋好)
 特許を活用してアイデアを創出するには?そのアイデアの種を上手に育てるには?
 http://www.science-t.com/st/cont/id/21002

★6月11日「【知財戦略セミナー】高収益企業クアルコムに学べ!バリューチェーンを支配し10年先まで
       勝つ方法~材料・部品メーカーの知財戦略、その本質は『顧客を支配すること』である~」(楠浦)
 http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130667.php

★6月13日「あなたが生み出した技術、本当に会社の利益に貢献していますか?~技術者の仕事の成果は
       『製品』ではなく『特許』である~」
 技術成果を「知財」として確保することこそ、技術者の仕事!強い特許、役に立つ特許の考え方を学びます。
 http://www.science-t.com/st/cont/id/21039


皆様のご参加を、講師一同、心よりお待ちしております。



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★技術者にとっての知財戦略~経営の視点で理解する(2)「攻めの特許は、研究開発の自由度を増すため」

さて、引き続き「経営」という観点から、技術者が「知財活動」を理解するためのヒントを紹介したい。毎年、
立命館大学MOT大学院(技術経営コース)の教壇に立つが、技術者(の卵も含む)がますます経営に興味を持ち、
日々の業務にその知識を活かそうとしている。非常に頼もしいことである。

繰り返しであるが、技術者は、「技術」だけでなく「知財活動」によっても「経営目標の達成」に貢献できる
ことを、理解いただき、また活動していただきたい。そしてすべては、事業活動を通じて継続的な収益を得て、
社会に価値を提供し続けるためである。

広い視野に立って、技術者として「何をすべきか」考えることが重要である。

前回は「守りの特許とマーケティング」として、「何を守る特許(活動)か」という視点で考えると、やる
べきことが見えてくる、という話をした。

「技術を守る」だけでなく、活動の場であり対価をいただく「市場を守ら」ねば、企業は生き残れない。知財
活動のあり方も変わってくる。お客さまにお金を払っていただけなければ、どんなにいい技術を完璧に守った
としても、意味が無い。

・TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.121
http://technoproducer.blog84.fc2.com/blog-entry-134.html
技術者にとっての知財戦略~経営の視点で理解する(1)「守りの特許とマーケティング」 参照


今回は「攻めの特許」である。実はむしろ、こちらのほうが技術者にとっては死活問題である。「攻めの特許」
がなければ、技術者な自分の好きなように研究/開発し、製品を世に出すことは難しくなる。守りだけでは、
勝つことは出来ない。「攻め」と「守り」は相補的なものであり、知財活動においても、どちらも欠かせない。


特許権が「排他権である」ことにより必ず生じる「弱み」を消すことで、研究/製品開発の自由度を高める
ことが「攻め」の特許(活動)の本質である。すべての技術者が、知っておかねばならない「特許活動の肝」
である。そしてこれに、積極的に携わり、自分の研究/開発の自由度を高め、自らの能力と成果を最大化でき
るようにしなければならない。

この活動を、技術者と共同して行うのが「リエゾン」と呼ばれる、現場の知財担当者の役割である。技術者の
能力(頭脳)は、現代の企業にとって唯一と言っていいぐらいの「重要な会社の資産」であり、その成果を
最大化することが、企業の競争力、要するに収益に直結する。

その「要」にいるのが、「リエゾン」である。

「技術者の頭脳」からアイデアを引き出し、先行して権利化活動を行い、研究/開発活動の自由度を高め、成果を
最大化する。それが「攻めの特許」活動である。繰り返しであるが、これを「専任の担当者」を設けて継続する
ことで、「他者の権利に縛られない自由な研究/開発活動」が可能となる。


前置きが長くなったが、本論に入ろう。攻めの特許(活動)の定義は以下となる。

・「攻め」:他者(社)が取得している権利を侵害する可能性を予測し、それに備える(クロスライセンスに
よる無力化を、事前に行なっていく)

一見当たり前のようであるが、これを「事後的」(攻められてから、反撃するネタがないか探す)ではなく、
事前に(特許先行開発)行うことで、将来の研究/開発の自由度を確保するのが「攻め」である。契約、交渉を
用いて、周辺企業の権利(特許活動)を無力化していくのである。

なぜそんなことをする必要があるのか。実は、将来に関しては、以下2つの不確実性がある。

・自社の研究/開発内容は、現時点では明確ではない。また、将来の様々な動向(顧客の嗜好や新たな技術の勃興)
で変わり得る。

・現在顕在化していない/把握できていない「権利」の影響

つまり、こちら(技術内容/実施内容)も、あちら(権利)も、不確実である。これに、知財担当者は常に悩まさ
れる。こちら(技術/実施内容)が決まっていなければ、調べることすらままならない。漠然とした技術/実施内容
での調査となると、膨大な文献を文字通り「漁る」ことになる。

「攻め」の特許(活動)は、このような将来の不確実性、それに起因する様々なリスクや面倒を「特許先行」の研究
/開発活動を通じて解消していく、というものである。


そして、この活動を理解し、また現場で確実に実践するためには、

・特許権が「独占権」ではなく「排他権」であること

を技術者に、まず理解してもらう必要がある。


次回、この「排他権」という特性と、それを活用した「攻め」の特許活動について取り上げたい。繰り返しであるが
これは「研究/開発の自由度を確保」するために、どの企業にも必要な活動である。



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★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を、ぜひご活用ください!

 弊社スタッフが経験した実際の事例、大学・企業等教育現場での豊富な経験/実績と弊社独自の教育
ノウハウにより、御社の発明力と知財力を確実に向上、事業に貢献する知財活動の実践につなげます。

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技術者向けだけではなく、知財スタッフ/リーダー育成のためのカリキュラムも用意しております。

・例)「知財リーダー育成セミナー ~ 知財部から社長を!」


徹底した知財活動を実践できる技術者/知財スタッフ・リエゾン/リーダーの育成を、弊社と共に目指し
ませんか?

教育カリキュラム、教育内容に関するお問い合わせは、 info@techno-producer.com もしくは弊社営業
担当者まで。


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「学問に王道なし、重要なのは堪え性。勉強するのは、頭を鍛えるため。生きることは、成長すること。
努力と挑戦の報酬は、成長である。仕事の報酬は、挑戦し甲斐のある、新たな仕事である。」

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▼周りの方に、ご紹介ください。転送大歓迎。
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