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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.134

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.134
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.134


配信数:約6500 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■10月以降の関連イベント

●今回のトピック
・「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(10)

★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を!
★発明塾~未来のエジソンを育てます http://bit.ly/11G9VJH

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●今週の一冊
「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」高野 登

優れたサービスや商品は、それ自体が哲学であり、ひとつの世界です。顧客は、
その「世界」「哲学」を体験するために、サービスや商品を購入すると言っても、
過言ではないでしょう。

①スキルを変えることはできても、パーソナリティーは変えられない。いかに
「合う」人材を採用するか
②ジャズコンボのような「チームワーク」
③Pride&Joy
④「目指す」年収の5%を、常に自分に投資せよ
⑤感性を共有する
⑥「サービスの科学」:マニュアルを超えてホスピタリティへ導く「仕組み」

いつもながら、ごく当たり前のことを当たり前に実行することの、大切さと
難しさを感じさせてくれる本です。


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本メールマガジンは、技術者の方々、知財担当者、教育担当者の方々に、ちょっとした
お役立ち情報を、お届けいたします。

・バックナンバー http://bit.ly/14pZyvz

お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。


また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成をご担当の方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ一読
ください。

★コラム:ビジネスと知財
http://bit.ly/14Qz60f


お知り合いの方、知財部門の方、技術者の方、企画部門・人事教育部門の方に、
是非ご転送、ご紹介下さい!

お願いします!!!



★★★★★★★★★★ 【定期開催中】『知財塾』 ★★★★★★★★★★★★★★


弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華
グループ顧問 ※兼務)が、「知財のプロ」を目指す方々と勉強会を行なっています。

世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、実務家を育成します。

・「知財塾」HP
 http://bit.ly/1a34We3

また、これまで以上に実践的な内容とするため、7月から事例分析を行っております。

・「知財力育成のための事例分析」
 http://bit.ly/12VMaSY


詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com


※漢之光華グループは、上海光華特許事務所、上海漢之法律事務所、上海漢光知財データ
科学技術有限会社、上海漢光知財鑑定事務所からなり、現在中国国内で有数の「知的財産権
代理業務+法律業務+特許データサービス+鑑定業務」を行う会社です。
http://bit.ly/1702oti



/////////9月以降の知財関連イベント情報///////////////


★知的財産研究会~これからの知財保護・活用戦略を考える(大阪)

弊社代表の 五丁 が准教授を務めさせていただいております 大阪工業大学 主催の
「知的財産研究会」が、本年も開催されております。

次回は10月16日です。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/12iiUPS


★米国特許セミナー(大阪)

米国訴訟サポートを中心に行っているGlobal D LLC、 米国の法律事務所Masuvalleyと
Perkins Coie LLPの共催で、2日間のセミナーが行われます。

・日 時: 1日目: 10月 3 日(木) 14:30-17:00
・日 時: 2日目: 10月 4 日(金) 14:30-17:00
・会 場: 大阪市北区曽根崎新地 2-3-21 ax ビル4階 AP 梅田大阪 E ルーム
・参加費: 無料

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/15vDqFs


★K.I.T.虎ノ門大学院 知的創造システム専攻 大学院説明会&講義見学(東京)

説明会と併せて、丸島儀一 客員教授の「知的財産戦略特論」の講義見学会が、開催されます。

・日 時: 10月4日(金) 19:30-22:15

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/18rao6F


★AIPPI・JAPANセミナー(東京)
~中国において特許・実用新案を戦略的かつ効率的に出願・権利取得するための留意点及び
 中国商標法第3回改正に関する概要説明及び改正による実務上の留意点

・日 時: 10月9日(水)13:30~17:00
・会 場: 愛宕東洋ビル 13階 1301講義室 (金沢工業大学大学院 虎の門キャンパス)
     (東京都港区愛宕1-3-4 )
     (地図) http://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/map.htm
・講演者:
   劉新宇 弁理士(林達劉グループ 北京林達劉知識産権代理事務所 所長)
劉和珍 弁護士(北京林達劉知識産権代理事務所 商標部顧問)
(通訳:耿秋 弁理士(北京林達劉知識産権代理事務所 商標部副部長))

・言 語: 日本語及び中国語(中国語-日本語逐次通訳)
・受講費: 会員5,000円(会員以外の方10,000円)

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/1fpryJr


★丸島ゼミ「企業における知的財産戦略支援ゼミ(基礎)」 (東京)
~企業の知財戦略を学び、それに貢献する弁理士業務の拡充を検討する~

「丸島ゼミ」本年も、10月10日より開催されます。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/1ciCMKx


★「知的資産経営新ビジネス塾」(東京)

本年も、9月17日~10月22日に6回にわたり開催されます。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/16Sak07


★UCIP主催「インド知財セミナー~成長を続けるインドの知財動向とイノベーション~」(東京)

・日 時: 10月25日(金)14:00~16:20
・場 所: キャンパス・イノベーション・センター東京 2F 多目的室(JR田町駅 1分)
・定 員: 50名(定員になり次第、締め切らせて頂きます)
・参加費: 無料

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/1dThvb7



/////////10月以降の弊社講師セミナー情報///////////////


★10月15日「クアルコムなどの高収益企業に学ぶ技術・知的財産戦略」(楠浦)
 http://bit.ly/17Y8Ctv
 材料・部品メーカーの知財戦略を、「知財を使わせる」という観点から読み解きます。

★10月23日「研究者・技術者のための契約におけるトラブル対処法」(五丁)
 http://bit.ly/1g2SwBx
 6つの典型的ケースを題材として、触れてはならない危険ポイント、明確に決めるべき
 必須ポイントなど、技術者が安心して対外的な関係を構築するための特別講座!

★10月23日「営業に活きる!ケースに学ぶ知的財産」(橋本)
 http://bit.ly/183l60I
 営業、エンジニアの方から、これらの方々を指導する立場の方まで。ケーススタディを多く
 用いながら、わかりやすく解説します!

皆様のご参加を、講師一同、心よりお待ちしております。



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★★「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(10)

前回(9)では、

「製品の企画段階からコア技術の分析、把握を行い、自社の参入ポイントとなるコア技術を
特定して、そのコア技術の確保を図る」

とともに

「競業者の特許権を分析し、自社のコア技術に影響を与える特許権(弱み)を認識し、その特許権の
無力化、あるいは影響を抑制する対策」(弱みを消す、「NoをYesにする」については※参照)

ことが重要であると、学んだ。


・「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(9)~TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.132
 http://bit.ly/1aMF3gB

※「知的財産戦略」(丸島儀一 著)を読む(8)~TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.130
 http://bit.ly/177DusY



今回は、「コア技術の延命化」について、具体的に見て行くとともに「事業サイクルにおいて活用
できる技術」の創造についても触れたい。


本書P72には、コア技術については「実用化までに時間が掛かる」ことを念頭に入れ、改良技術、
周辺技術の確保による「延命化」が重要であるとし、複写機の事例を挙げて具体的に説明がある
(図表3-1)。

「複写機の例に当てはめると、感光ドラムそのものの改良を継続することやゴムブレードの改良が
コア技術の延命であり、これらの改良が、プロセスカートリッジ技術自身の改良、周辺技術の改良に
よるプロセスカートリッジの延命の強化ともなる」P72

ここでは、コア技術の「改良」とそれに基づく知財の確保が、コア技術の延命につながるとしている。
そして、それぞれの技術は、密接に関連しながら進化していくことで、周辺技術も改良することになり、
それがまた、コア技術の延命につながる。


「この例では、ドラムとブレードはセットでとらえることもでき、ドラムの改良とそれに適した
ブレードの開発、さらには、トナーの進歩に適したドラムやブレードの開発となる」P72

ドラムとブレードはセットであり、当然トナーもセットである。このように、関連した技術も
それぞれ改良されることで、コア技術を「束」で守り、延命することになる。


「ドラムの開発スペックに合わせて、ブレードの要求仕様、トナーの特性を決めることで、ブレード・
メーカー、トナー・メーカーの機先を制し、アライアンスを有利に進めることができる。ライバル・
メーカーに対する供給制限も期待でき、改良品の先行期間を長くし、事業競争力の持続的強化に
つながるのである。」P73

相互に技術が関連しあうことで、先読みのチャンスが生まれることにも言及がある。つまり、
コア技術についての改良が、周辺技術の改良を促し/必要とし、そこに先読み/先取りと、コア技術を
更に強固に保護する知財の発掘の可能性がある、ということになる。

このように、「知財活動」は、それ自体が「技術の先読み」を促し、技術の創造と事業/競争優位の
創造へと、つながる。


「事業サイクル」という観点での知財活動も、重要である。競合参入を防ぐための知財と「技術」の
創造について、以下の様に記載がある。

「参入は事業サイクル(研究開発→商品開発→生産→販売→サービス)のどの段階でも起こる可能性が
あるため、各段階における参入を阻止するための技術開発も必要」P73

事業という観点では、技術的優位性/改良/改善だけではなく、「知財で守れるか」「いかにして守るか」
という観点が重要になる。


「開発から販売までの段階で参入が予想されるのは、主に同業他社なので、その技術や動向を見ながら、
事業への参入を防ぐための技術を開発すればよく、これは比較的わかりやすい。」P73

同業他社であれば、常にその動向をベンチマークし、相手に合わせた知財活動/技術創造で、参入に
備えることが出来る。


「ところが、サービス段階になると同業他社以外の思いがけない企業が参入するケースがある。この
段階における第三者の参入を防ぐことの難しさは、相手を絞って対応できないところにある。サービス段階に
関しては、相手がだれであろうとも、参入を阻止できる技術、すなわち参入しようとする相手が、自社の
特許権を侵害していると主張できる技術を開発しなければならない。」P73

事例として挙がっている「インクジェットプリンタ」は典型だが、消耗品=サービスが収益源となっている
事業は、ここが守れなければ事業は存続できず、逆に、守れれば、強気の事業戦略/ビジネスモデル(※)を
組むことが出来る。
(※この部分の詳細は、同時並行で解説掲載している「国際標準化と事業戦略」(小川 著)に譲りたい。)


次回は実際に「サービス段階での参入を阻止した」事例として、インクジェットプリンタのインクカートリッジに
関する例を、見て行きたい。



※注1)図、ページ数等は、第1刷に基づきます。
※注2)本連載は、弊社独自の解釈に基づくものです。




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★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を、ぜひご活用ください!

 弊社スタッフが経験した実際の事例、大学・企業等教育現場での豊富な経験/実績と弊社独自の教育
ノウハウにより、御社の発明力と知財力を確実に向上、事業に貢献する知財活動の実践につなげます。

・例)「発明の本質把握セミナー」「事業に貢献する、強い特許創出セミナー」


技術者向けだけではなく、知財スタッフ/リーダー育成のためのカリキュラムも用意しております。

・例)「知財リーダー育成セミナー ~ 知財部から社長を!」
   「知財戦略 事例演習 ~ The Bargaining Power」


「ダントツの知財力と発明力」を目指す企業知財部門の皆様、

徹底した知財活動を実践できる 技術者/知財スタッフ・リエゾン/リーダーの育成を、弊社と共に是非。

教育カリキュラム、教育内容、教材に関するお問い合わせは、 info@techno-producer.com もしくは、
弊社 営業担当者まで。


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「その社員が、仕事をやるまで忠告し続けなさい」
(「日新」を座右の銘とした、信念の人 土光敏夫 著「信念の言葉」より)

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▼周りの方に、ご紹介ください。転送大歓迎。
▼メールアドレス変更、配信停止は、mail@techno-producer.comまで。
▼バックナンバー http://bit.ly/14pZyvz
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20081108
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TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.133

TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.133
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■■    TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.133


配信数:約6500 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■9月以降の関連イベント

●今回のトピック
・「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(9)

★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を!
★発明塾~未来のエジソンを育てます http://bit.ly/11G9VJH

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●今週の一冊
「知財で戦え - Gamechanging IP」鳴川和代

山本秀策特許事務所 所長 山本氏のこれまでの経験、知財や仕事に関する哲学を
綴った本。実際の出願案件の背景など、通常はなかなか明かされないであろう
貴重な情報が多く掲載されており、特に、若手の出願担当者には、とても参考に
なるのではないでしょうか。


例えば、P54に取り上げられている、グリコの「オフィスグリコ」に関する特許や
http://astamuse.com/ja/granted/JP/No/3986057

同じくP54に取り上げられている「セグウェイ」に関する特許
http://astamuse.com/ja/granted/JP/No/4162995

など、本書の内容を参考に、出願/権利化の経緯や狙いを推察/分析し、

「あるサービス/製品を考えついた時に、どのように権利をとっていくべきなのか」

考えを巡らせてみては、いかがでしょうか。


内容はもちろんですが、Gamechanging IP というサブタイトルも、秀逸。

知財とは、まさに「Gamechanging」なツールであり「Gamemaking」のツール、
ですね。


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また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成をご担当の方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ一読
ください。

★コラム:ビジネスと知財
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★★★★★★★★★★ 【定期開催中】『知財塾』 ★★★★★★★★★★★★★★


弊社代表取締役・弁理士の五丁龍志(大阪工業大学知的財産学部客員准教授・漢之光華
グループ顧問※兼務)が、「知財のプロ」を目指す方々と勉強会を行なっています。

世界経済の中心となりつつある中国・アジアで活躍できる知財専門家、実務家を育成します。

・「知財塾」HP
 http://bit.ly/1a34We3

また、これまで以上に実践的な内容とするため、7月から事例研究を行っております。

・「知財力育成のための事例分析」
 http://bit.ly/12VMaSY


詳細は以下までお問い合わせください。
・連絡先 IP-seminar@techno-producer.com


※漢之光華グループは、上海光華特許事務所、上海漢之法律事務所、上海漢光知財データ
科学技術有限会社、上海漢光知財鑑定事務所からなり、現在中国国内で有数の「知的財産権
代理業務+法律業務+特許データサービス+鑑定業務」を行う会社です。
http://bit.ly/1702oti



/////////9月以降の知財関連イベント情報///////////////


★知的財産研究会~これからの知財保護・活用戦略を考える

弊社代表の 五丁 が准教授を務めさせていただいております 大阪工業大学 主催の
「知的財産研究会」が、本年も開催されております。

次回は10月16日です。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/12iiUPS


★日本ライセンス協会研究会
以下の通り、関西/関東それぞれの月例研究会が開催されます。

<関東>
・日 時: 9月19日(木) 14:00-17:00
・演 題: 「製薬会社知的財産部の仕事と悩み処 - 武田薬品を例にして」
・講 師: 奥村 洋一 氏(武田薬品工業株式会社 知的財産部長)
・会 場: 飯田橋 東京理科大学「森戸記念館」第1フォーラム(B1F)
      東京都新宿区神楽坂4-2-2

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/14FGFXT


<関西>
・日 時: 9月25日(水)14:00-17:00
・演 題:「企業における知的財産マネジメント」- キヤノン(株)の知的財産戦略を例にとって -
・講 師: 田浪 和生 氏(大阪工業大学 知的財産学部長 大学院 知的財産研究科長 教授
     〔元 キヤノン株式会社 知的財産法務本部 契約渉外センター所長〕)
・会 場: 大阪科学技術センター 7F 701号室 

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/14FGFXT


★[実務家・企業知財担当者向け] 米国特許法セミナー

本セミナーでは、改正審議過程で大きく対立した IT 業界とバイオ・医薬業界は、それぞれ
どのような思惑でどのような主張をし、どの主張が改正法に盛り込まれた/盛り込まれ
なかったのか。このような視点から、AIA の重要規定について、及び、IT 業界とバイオ・
製薬業界、それぞれにとっての具体的な出願戦略について、紹介があります。

・日 時: 10月 1 日(火) 9:30-16:20 セミナー(9:15 開場) 16:30-17:30 交流会
・会 場: 北浜フォーラム(大阪市中央区北浜 1-8-16 大阪証券取引所ビル、京阪・地下鉄「北浜駅」上)
・参加費: 無 料
・共 催: Harness, Dickey & Pierce法律事務所、一般財団法人比較法研究センター(KCLC)
・協 力: 大阪大学知的財産センター(IPrism)

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/14F6vvN


★丸島ゼミ「企業における知的財産戦略支援ゼミ(基礎)」
~企業の知財戦略を学び、それに貢献する弁理士業務の拡充を検討する~

「丸島ゼミ」本年も開催されます。

詳細は、以下URLをご参照ください。
http://bit.ly/1ciCMKx


★「知的資産経営新ビジネス塾」

本年も、9月17日~10月22日に6回にわたり開催される予定です。

詳細は、以下URLをご参照ください。




/////////9月以降の弊社講師セミナー情報///////////////


★9月19日「強い特許の構築法~研究開発の成果を継続的な競争力へと昇華させる為の指針~」(山田)
 http://bit.ly/14hDCrA
 研究開発の成果を「特許にする」視点で見直し、「会社に貢献する特許」に強化しましょう!

★10月15日「クアルコムなどの高収益企業に学ぶ技術・知的財産戦略」(楠浦)
 http://bit.ly/17Y8Ctv
 材料・部品メーカーの知財戦略を、「知財を使わせる」という観点から読み解きます。

★10月23日「研究者・技術者のための契約におけるトラブル対処法」(五丁)
 http://bit.ly/1g2SwBx
 6つの典型的ケースを題材として、触れてはならない危険ポイント、明確に決めるべき必須ポイントなど、
 技術者が安心して対外的な関係を構築するための特別講座!

★10月23日「営業に活きる!ケースに学ぶ知的財産」(橋本)
 http://bit.ly/183l60I
 営業、エンジニアの方から、これらの方々を指導する立場の方まで。ケーススタディを多く用いながら、
 わかりやすく解説します!

皆様のご参加を、講師一同、心よりお待ちしております。



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★★「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(9)

前回(8)では、部品/材料メーカーの知財/標準化戦略のポイントは、

・普及の仕掛け、普及(する)させるものへの、自社に有利なインターフェースの刷り込み
・キーコンポーネントの独占
・自社領域以外のバリューチェーンでのコスト削減による、トータルコスト低下/普及促進

であることを、学んだ。

・「国際標準化と事業戦略」(小川紘一 著)を読む(8)~TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.131
 http://bit.ly/1a8yEMH


今回は、セットメーカー側の戦略を見てみたい。前号で述べたように、

「戦争とは、拮抗する一流の知性が、互いに相手を無力化しようとする行動」

であり、相手の打ち手を「予測」し、それに対向することが、勝利を確実にするために必須である。

不思議なことに、前回まで引用資料として用いていた以下資料には、セットメーカーが標準化を用いて
部品や材料/要素技術を有利に調達する、というモデルについて、特に言及されていない。

・関連資料1「基準認証政策を巡る動向」経済産業省資料
 http://bit.ly/132Ul1d

これもよく言われる事であるが、「語られたこと」ではなく、「語られなかったこと」に注目すると、
さらに様々なモノ(例えば「暗黙の前提」等)が見えてくる。

弊社「発明塾」では、「Not A」思考と呼んでいる。発想/情報分析法の「定石」の一つである。


さて、本書P107には、

「グローバル市場で圧倒的な支配力を持つ企業が,部品や材料を低コストで安定に調達するための
経営ツールとして第三モデルを活用する点にある」

とあり、「市場支配力の高い企業が、その力をレバレッジするために、標準化/知財戦略を活用する」
モデルが紹介されている。つまり、ブランドを含め下流/ユーザーとの接点を圧倒的に支配している企業が
取るべき標準化/知財戦略、ということになる。当然、部品や材料を低コスト調達することで、収益と
市場支配力を更に確実にすることができる。

例として挙げられているのは、ノキアの携帯電話機用カメラモジュール、インテル主導の300mm
シリコンウエハー標準化、複合電子部品基板の標準化における日米の攻防、等である。

いずれも、「ある技術を内部に持たない企業が、その技術を用いた部品/材料を安く調達し、自社製品の
付加価値につなげる」ためにどのようなことを行ってきたか、行おうとしたか、という事例である。

特に「携帯電話機用カメラモジュール」については、8章に更に詳細な説明がある。今回は、8章も一部
参照しながら、本事例について、見てみたい。


「内部に基礎技術・部品技術をまったく持たないノキアは,すでに1997年頃から,たとえばコダックなどの
ような技術力のあるカメラ・メーカへ共同開発の提案をしている」P210

該当する要素技術を持たないノキアは、オープンイノベーションによる技術進化を徹底し、同時にモジュールの
進化/イノベーションを、携帯電話の付加価値に直結させ収益化させてきた、としている。


「必要な技術を・・探し回っていた」P210

というノキアにとって、技術は買ってくるものである。そうであるとすれば、いかにして

「こちら側が有利になるように買ってくるか」

がポイントとなる。つまり、交渉力(BargainingPower)の問題となり、解の一つが「標準化」である。


「当時のノキアのR&D部門は,カメラ・モジュールの基本機能と形状、サイズを決め、パートナー開発の
方向づけをするグローバル・コンサルタントの役割」P211

セットメーカーの、一つのモデルがここに示されている。企画と全体設計を行い、要素技術を「自社に有利に」
「安価に」大量調達し、セットの付加価値と収益に結びつける。

本書で小川氏は、ノキアのモデルと「IBM の Global Technology Outlook や P&G の Global Virtual Labo」
との類似性を、指摘している。知財/標準化を武器に、オープンイノベーションを「自社に有利に」進め、
必要な技術を調達し、自社の収益に素早く結びつける。そのための「方程式」がある、ということではないか。


「ノキアにとって、技術とは探し出すものであり,技術を持つ企業をパートナーにすることであった。ノキアは
世界の隅々で起きるテクノロジー・イノベーションの成果を自社製品へモジュールとして結合させることで、
携帯電話というプロダクト側のイノベーションを次々に起こしてきた。」P210

一時流行した「オープンイノベーション」という言葉で表される活動も、実はバリューチェーン上の「綱引き」
の一つに過ぎないことが、よく分かる。

「基幹部品をまったく持たないノキアにとって、カメラ・モジュールを低コストで大量に調達することが最優先」
P212

「それには標準化を活用したオープン化を徹底させ、サプライチェーンをできるだけ細分化させ、細分化された
それぞれのセグメントでサプライヤーが競争する環境を、グローバル市場で作らなければならない。その上で
さらにオープン環境のサプライヤーを、携帯電話の内部から常にコントロール」P212


セットメーカーとしては、要素技術を出来るだけ標準化/モジュール化/細分化し、それぞれの領域でサプライヤー
を競わせ、低コストで要素技術/部品を調達したい、これは当然である。ニーズを先読み/先取りし、必要な技術を
オープンイノベーション/標準化で素早く/安く調達し、強大な販売網で一気に世界中に製品を販売し、収益を上げる。

標準化戦略を駆使した、セットメーカーの一つの「理想形」が示されているのが、今回取り上げた部分である。


次回以降、引き続き「携帯電話機用カメラモジュール」の事例を基に、セットメーカーが「技術を安く調達」し
「自社の付加価値に繋げる」ための戦略について、見てみたい。



※注1)図、ページ数等は、第2刷に基づきます。
※注2)本連載は、弊社独自の解釈に基づくものです。




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★「ダントツの発明力と知財力のために」~TechnoProducerの知財教育を、ぜひご活用ください!

 弊社スタッフが経験した実際の事例、大学・企業等教育現場での豊富な経験/実績と弊社独自の教育
ノウハウにより、御社の発明力と知財力を確実に向上、事業に貢献する知財活動の実践につなげます。

・例)「発明の本質把握セミナー」「事業に貢献する、強い特許創出セミナー」


技術者向けだけではなく、知財スタッフ/リーダー育成のためのカリキュラムも用意しております。

・例)「知財リーダー育成セミナー ~ 知財部から社長を!」
   「知財戦略 事例演習 ~ The Bargaining Power」


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徹底した知財活動を実践できる 技術者/知財スタッフ・リエゾン/リーダーの育成を、弊社と共に是非。

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