TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.92
TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.92
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■■ TechnoProducer ビジネスに「効く」知財 Vol.92
■
配信数:約6000 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■2月以降の関連イベント
●今回のトピック
・企業活動における知財マネジメントの重要性
★HP http://www.techno-producer.com/
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●今週の一冊
「勇気の出る経営学」米倉誠一郎
今週の一冊は、以前にも取り上げた本書を再掲したい。最近強く痛感
するのが以下の一文である。
『組織が学習するということは、結局その主体は個人である。<中略>
結局は学習する個人が追経験することで初めて学習できるのであって、
質の高い経験をする必要がある(野中郁次郎)』
質の高い「(追)体験」こそが、学習を支えるのである。通り一遍の
マニュアルや教材では、学習効果は上がらない。
日本の経営の強みを長らく研究してきた、野中氏ならではの視点。
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本メールマガジンは、エンジニアの方々、知財担当者、教育担当者の
方々にちょっとしたお役立ち情報を届けます。
・バックナンバー http://technoproducer.blog84.fc2.com/
お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。
また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成にあたられている方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ、
ご一読ください。
★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php
お知り合いの方、知財部門の方や技術者の方に、是非ご転送、ご紹介下さい!
お願いします!
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★★★『営業スタッフ向け』知財eラーニング リリースキャンペーン開催!★★★
この度、すでに多くのお客さまにご利用いただいております「知財eラーニング」に
新たなコースが加わりました。
新コースは『営業スタッフ』の方を受講対象とし、
・知財情報を営業活動に積極的に活用する
・営業活動での知財トラブルを予見し回避する
ことを学び、高い知財マインドを持った営業スタッフの育成を図るものです。
リリースを記念したキャンペーンを開催いたしますので、この機会にぜひご活用ください。
全社的知財活動のきっかけにしていただければ幸いです。
詳細はこちら。
http://www.techno-producer.com/docs/campaign120117.pdf
ご質問等、お問い合わせは以下までぜひご連絡ください。
・連絡先 info@techno-producer.com
★★★ 弊社主催「若手知財担当者向け知財戦略勉強会」開催 ★★★
現在弊社では、丸島儀一氏の「知的財産戦略」をテキストに、若手知財担当者が知財戦略に
ついて学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催しております。参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は
以下までご連絡ください。折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。
・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで
★★★ 弊社主催「知財教育相談会」~社員にいかにして知財に興味をもたせるか?開催 ★★★
企業の知財教育推進担当者、人事部門、企画部門を対象とした『知財教育相談会』を開催いたします。
いまや、知財活動には経営層から技術者まで、全員の協力が必要な時代となっています。必要である
にも関わらず敬遠されがちな知財教育について、いかに知財に興味をもたせるか、効果を最大化する
教育のポイントについて、具体的な成功事例を紹介いたします。
皆様のご参加を、一同心よりお待ちしております。
・2月28日(火)東京開催 「知財教育におけるEラーニング活用」、「営業人材向け知財教育の重要ポイント」
・3月23日(金)東京開催 「R&D人材を対象とした体系的知財教育カリキュラムの構築」、「技術契約の基礎教育」
詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
http://www.techno-producer.com/docs/tpc_kyoikusodan_1201.pdf
///////2月以降の関連イベント情報///////
★ 「中国が知財大国になる日」に備える日本企業の戦略
「中国と知財」というと模倣品、海賊版、不正品の中国国外への輸出等のイメージが
未だに強いが、最近では特許訴訟で日本を含む外国企業が中国企業に負け始めており
状況が変化しています。
中国をはじめ新興国の知財事情、それに対して日本企業がどのように行動していけば
よいかについて取り上げた講演会です。
・日時:2月8日(水)15:00~18:45
・場所:神奈川県産業技術センター
・内容:講演会 (15:00~17:00)、交流会(名刺交換会、17:15~18:45)
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.kanagawa-iri.go.jp/info/H23/20120208-kouryu/20120208-kouryu.html
★「先読み」と「バリューチェーン特許戦略」で10年先まで勝つ方法
本セミナーでは、携帯端末用通信モジュールで圧倒的なシェアと高収益を誇るクアルコムの
事例を中心に、長期間にわたり高収益を確保するために必要な戦略の立て方のほか、従来の
経営学のフレームワーク(3C、5Fなど)に知財戦略を組み込み、具体的な活動に落としこむ
ための考え方を紹介する。
また、知的財産を活用した「ビジネス・エコシステム」の創造、強化戦略についても、事例を
取り上げて説明する。
知財における戦略的活動とは具体的に何であるのか、事業企画段階で知財でいかに先手を打つか、
といったことにご興味をお持ちの方はぜひ。
・日時:2月8日(水) 13:30~17:00
・場所SSK セミナールーム(東京都港区西新橋2-6-2 友泉西新橋ビル4F)
詳細、お申し込みはこちら。
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_12010.html
★2012 ライフサイエンス知財フォーラム開催!
本年度のライフサイエンス知財フォーラムは、産学官連携の現状、および、日本発の創薬
イノベーション活性化のために取り組むべき課題、をテーマに開催されます。
・日時:2月10日(金)13:00~17:25
・場所:経団連会館 国際会議場
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.jpma.or.jp/event/information/120210.html
★第4回TEPIA知的財産学術国際交流会議(2012年2月24日開催)
「アジアの知財流通とビジネスチャンス」
日本知財学会と財団法人機械産業記念事業財団の共催にて、題記シンポジウムが開催されます。
本年の国際シンポジウムのテーマとしては、アジアの知財流通が取り上げられました。日本を
はじめ中国、韓国の各国から、知財流通に造詣の深いアカデミアと、実際に実務に携わっている
実務家の方々の講演となっています。
・日時:2月24日(金)10:00~17:10(開場 9:30)
・場所:財団法人 機械産業記念事業財団(TEPIA)ホール(東京都港区北青山2-8-44)
http://www.tepia.jp/access/index.html
・内容:
1)各国からのレポート
2)Q&Aパネル
3)総括
・主催:財団法人機械産業記念事業財団(TEPIA)、一般社団法人日本知財学会
・参加費:無料(事前申込制)
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.ipaj.org/symposium/2012/no4_tepia.html
////////////////////////////
■企業活動における知財マネジメントの重要性―クローズドとオープンの観点から
〔研究会報告〕コンピュータ産業研究会 2009 年12月9日より
これからしばらく、皆様と一緒に、赤門マネジメント・レビュー9巻6号(2010年6月)に掲載され
ました題記講演録を、読み進めていきます。
全文は、以下からDLできます。
http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR9-6.html
前回は、サムスン電子の知財戦略とビジネス上の強み、について学びました。
今回は、「3. ビジネスモデルと知的財産」の「(2) サムスン電子の強いビジネスモデル」後半
を読みましょう。
後半は、サムスン電子のプリンタ事業について、その事業の変遷と特許に関して説明しています。
サムスン電子が参入しているのはカラーレーザプリンタ(カラーLBP)市場です。
「2005 年、2006 年にはHP 社が圧倒的なシェアを誇り、サムスン電子は他の企業と市場シェア
10%以下で争っていました。しかし、2007 年になってから、サムソン電子は大きな成長を成し遂げ、
他の競争相手を制し、2 位へと上昇しました。」
技術的には後発のサムスン電子は、事業面で巧みな提携戦略を取り、シェアを伸ばしています。
「技術面で後発だったサムスン電子は、世界的パソコン組み立て会社のデルと手を組み、企業向け
販売に注力しました。その後、LBPプリンタ市場で世界2 位にまで成長したサムスン電子は、続いて
アップルと手を組み、デザインを重視した戦略を持ち出し、世界1位を狙っています。」
では、特許戦略はどうでしょうか。
「サムスン電子の電子写真技術に関する、米国と中国への特許出願状況をみると、サムスン電子が
海外市場開拓のため、早い段階から布石をしてきたことがわかります。図28 から、2000 年代になる
と、サムソン電子の電子写真技術の韓国特許(サムスン電子にとって国内特許) 件数が急激に増加して
いることがわかります。つまり、サムスン電子が現在LBP 事業で大きく成長できたのは、先を読み取り、
10 年前から事業のための技術開発成果を特許出願し続けていたからということがわかります。」
先読みに基づき、長い時間をかけて開発と特許出願を蓄積していることがわかります。極めてオーソ
ドックスな戦略といえるでしょう。まさに「用意周到な事業参入戦略」です。
そしてその「先読み」は、緻密な特許情報分析に基づいているようです。
「サムスン電子は1990 年代後半に、日本公開特許のマクロ分析結果に基づいて「近未来事業構想」に
ついて議論しています。ここでは、先にどこを攻略すべきかとの事業化計画を立案した上で、関連技術
開発や、ライセンス契約などを結ぶビジネスモデルが検討されたようです。その近未来事業のひとつと
して、プリンタ事業も着目されていました。」
前回と今回で、サムスンの「勝てる戦略」について学びました。次回はいよいよ総括です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「今日すべきこと、必要なことを明確にしていますか」朝の9つの質問より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php
▼周りの方に、ご紹介ください。コピー、転送大歓迎。
▼メールアドレス変更、配信停止は、mail@techno-producer.comまで。
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配信数:約6000 配信実績:2008年8月19日より隔週発行
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■2月以降の関連イベント
●今回のトピック
・企業活動における知財マネジメントの重要性
★HP http://www.techno-producer.com/
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●今週の一冊
「勇気の出る経営学」米倉誠一郎
今週の一冊は、以前にも取り上げた本書を再掲したい。最近強く痛感
するのが以下の一文である。
『組織が学習するということは、結局その主体は個人である。<中略>
結局は学習する個人が追経験することで初めて学習できるのであって、
質の高い経験をする必要がある(野中郁次郎)』
質の高い「(追)体験」こそが、学習を支えるのである。通り一遍の
マニュアルや教材では、学習効果は上がらない。
日本の経営の強みを長らく研究してきた、野中氏ならではの視点。
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本メールマガジンは、エンジニアの方々、知財担当者、教育担当者の
方々にちょっとしたお役立ち情報を届けます。
・バックナンバー http://technoproducer.blog84.fc2.com/
お申し込みは、mail@techno-producer.comまで。
また、弊社の技術者向け知財教育カリキュラムの抜粋を、コラムにしております。
知財部で人材育成にあたられている方、技術者の方、若い部下をお持ちの方、ぜひ、
ご一読ください。
★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php
お知り合いの方、知財部門の方や技術者の方に、是非ご転送、ご紹介下さい!
お願いします!
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★★★『営業スタッフ向け』知財eラーニング リリースキャンペーン開催!★★★
この度、すでに多くのお客さまにご利用いただいております「知財eラーニング」に
新たなコースが加わりました。
新コースは『営業スタッフ』の方を受講対象とし、
・知財情報を営業活動に積極的に活用する
・営業活動での知財トラブルを予見し回避する
ことを学び、高い知財マインドを持った営業スタッフの育成を図るものです。
リリースを記念したキャンペーンを開催いたしますので、この機会にぜひご活用ください。
全社的知財活動のきっかけにしていただければ幸いです。
詳細はこちら。
http://www.techno-producer.com/docs/campaign120117.pdf
ご質問等、お問い合わせは以下までぜひご連絡ください。
・連絡先 info@techno-producer.com
★★★ 弊社主催「若手知財担当者向け知財戦略勉強会」開催 ★★★
現在弊社では、丸島儀一氏の「知的財産戦略」をテキストに、若手知財担当者が知財戦略に
ついて学ぶ「知財戦略勉強会」を定期開催しております。参加ご希望の方、ご興味お持ちの方は
以下までご連絡ください。折り返し担当者から、詳細につき連絡いたします。
・連絡先 info@techno-producer.com 秋好(あきよし)まで
★★★ 弊社主催「知財教育相談会」~社員にいかにして知財に興味をもたせるか?開催 ★★★
企業の知財教育推進担当者、人事部門、企画部門を対象とした『知財教育相談会』を開催いたします。
いまや、知財活動には経営層から技術者まで、全員の協力が必要な時代となっています。必要である
にも関わらず敬遠されがちな知財教育について、いかに知財に興味をもたせるか、効果を最大化する
教育のポイントについて、具体的な成功事例を紹介いたします。
皆様のご参加を、一同心よりお待ちしております。
・2月28日(火)東京開催 「知財教育におけるEラーニング活用」、「営業人材向け知財教育の重要ポイント」
・3月23日(金)東京開催 「R&D人材を対象とした体系的知財教育カリキュラムの構築」、「技術契約の基礎教育」
詳細、お申込みは以下URLをご参照ください。
http://www.techno-producer.com/docs/tpc_kyoikusodan_1201.pdf
///////2月以降の関連イベント情報///////
★ 「中国が知財大国になる日」に備える日本企業の戦略
「中国と知財」というと模倣品、海賊版、不正品の中国国外への輸出等のイメージが
未だに強いが、最近では特許訴訟で日本を含む外国企業が中国企業に負け始めており
状況が変化しています。
中国をはじめ新興国の知財事情、それに対して日本企業がどのように行動していけば
よいかについて取り上げた講演会です。
・日時:2月8日(水)15:00~18:45
・場所:神奈川県産業技術センター
・内容:講演会 (15:00~17:00)、交流会(名刺交換会、17:15~18:45)
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.kanagawa-iri.go.jp/info/H23/20120208-kouryu/20120208-kouryu.html
★「先読み」と「バリューチェーン特許戦略」で10年先まで勝つ方法
本セミナーでは、携帯端末用通信モジュールで圧倒的なシェアと高収益を誇るクアルコムの
事例を中心に、長期間にわたり高収益を確保するために必要な戦略の立て方のほか、従来の
経営学のフレームワーク(3C、5Fなど)に知財戦略を組み込み、具体的な活動に落としこむ
ための考え方を紹介する。
また、知的財産を活用した「ビジネス・エコシステム」の創造、強化戦略についても、事例を
取り上げて説明する。
知財における戦略的活動とは具体的に何であるのか、事業企画段階で知財でいかに先手を打つか、
といったことにご興味をお持ちの方はぜひ。
・日時:2月8日(水) 13:30~17:00
・場所SSK セミナールーム(東京都港区西新橋2-6-2 友泉西新橋ビル4F)
詳細、お申し込みはこちら。
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_12010.html
★2012 ライフサイエンス知財フォーラム開催!
本年度のライフサイエンス知財フォーラムは、産学官連携の現状、および、日本発の創薬
イノベーション活性化のために取り組むべき課題、をテーマに開催されます。
・日時:2月10日(金)13:00~17:25
・場所:経団連会館 国際会議場
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.jpma.or.jp/event/information/120210.html
★第4回TEPIA知的財産学術国際交流会議(2012年2月24日開催)
「アジアの知財流通とビジネスチャンス」
日本知財学会と財団法人機械産業記念事業財団の共催にて、題記シンポジウムが開催されます。
本年の国際シンポジウムのテーマとしては、アジアの知財流通が取り上げられました。日本を
はじめ中国、韓国の各国から、知財流通に造詣の深いアカデミアと、実際に実務に携わっている
実務家の方々の講演となっています。
・日時:2月24日(金)10:00~17:10(開場 9:30)
・場所:財団法人 機械産業記念事業財団(TEPIA)ホール(東京都港区北青山2-8-44)
http://www.tepia.jp/access/index.html
・内容:
1)各国からのレポート
2)Q&Aパネル
3)総括
・主催:財団法人機械産業記念事業財団(TEPIA)、一般社団法人日本知財学会
・参加費:無料(事前申込制)
お申込み等詳細は、以下ご参照ください。
http://www.ipaj.org/symposium/2012/no4_tepia.html
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■企業活動における知財マネジメントの重要性―クローズドとオープンの観点から
〔研究会報告〕コンピュータ産業研究会 2009 年12月9日より
これからしばらく、皆様と一緒に、赤門マネジメント・レビュー9巻6号(2010年6月)に掲載され
ました題記講演録を、読み進めていきます。
全文は、以下からDLできます。
http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR9-6.html
前回は、サムスン電子の知財戦略とビジネス上の強み、について学びました。
今回は、「3. ビジネスモデルと知的財産」の「(2) サムスン電子の強いビジネスモデル」後半
を読みましょう。
後半は、サムスン電子のプリンタ事業について、その事業の変遷と特許に関して説明しています。
サムスン電子が参入しているのはカラーレーザプリンタ(カラーLBP)市場です。
「2005 年、2006 年にはHP 社が圧倒的なシェアを誇り、サムスン電子は他の企業と市場シェア
10%以下で争っていました。しかし、2007 年になってから、サムソン電子は大きな成長を成し遂げ、
他の競争相手を制し、2 位へと上昇しました。」
技術的には後発のサムスン電子は、事業面で巧みな提携戦略を取り、シェアを伸ばしています。
「技術面で後発だったサムスン電子は、世界的パソコン組み立て会社のデルと手を組み、企業向け
販売に注力しました。その後、LBPプリンタ市場で世界2 位にまで成長したサムスン電子は、続いて
アップルと手を組み、デザインを重視した戦略を持ち出し、世界1位を狙っています。」
では、特許戦略はどうでしょうか。
「サムスン電子の電子写真技術に関する、米国と中国への特許出願状況をみると、サムスン電子が
海外市場開拓のため、早い段階から布石をしてきたことがわかります。図28 から、2000 年代になる
と、サムソン電子の電子写真技術の韓国特許(サムスン電子にとって国内特許) 件数が急激に増加して
いることがわかります。つまり、サムスン電子が現在LBP 事業で大きく成長できたのは、先を読み取り、
10 年前から事業のための技術開発成果を特許出願し続けていたからということがわかります。」
先読みに基づき、長い時間をかけて開発と特許出願を蓄積していることがわかります。極めてオーソ
ドックスな戦略といえるでしょう。まさに「用意周到な事業参入戦略」です。
そしてその「先読み」は、緻密な特許情報分析に基づいているようです。
「サムスン電子は1990 年代後半に、日本公開特許のマクロ分析結果に基づいて「近未来事業構想」に
ついて議論しています。ここでは、先にどこを攻略すべきかとの事業化計画を立案した上で、関連技術
開発や、ライセンス契約などを結ぶビジネスモデルが検討されたようです。その近未来事業のひとつと
して、プリンタ事業も着目されていました。」
前回と今回で、サムスンの「勝てる戦略」について学びました。次回はいよいよ総括です。
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「今日すべきこと、必要なことを明確にしていますか」朝の9つの質問より
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★コラム:ビジネスと知財
http://www.johokiko.co.jp/column/column_takahisa_kusuura.php
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